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Channel: 佐久間庸和の天下布礼日記
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[行事と講演]合同厄除け祝い

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ブログ「節分祭」で紹介した神事に続いて、松柏園ホテルで「合同厄除け祝い」が開催されました。ずっとわが社の恒例行事として、創立の頃から定着していた行事です。
8年前からは、「隣人祭り」として、わが社の社員以外の方々も参加されています。

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勢揃いした今年の厄除け者たち
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「隣人祭り 合同厄除け祝い」のようす



もう御存知の方も多いでしょうが、わが社は「隣人祭り」をはじめとした隣人交流イベントに力を入れています。2008年から本格的にスタートしましたが、2015年は650回以上開催しました。おそらく、わが社は日本でもっとも地域の隣人が集う「隣人交流イベント」あるいは「地縁再生イベント」の開催をサポートしている組織だと思います。
本家のフランスをはじめ、欧米諸国の「隣人祭り」は地域住民がパンやワインなどを持ち寄る食事会ですが、そのままでは日本に定着させるのは難しいと考え、わが社がサポートするイベントでは、季節の年中行事や通過儀礼などを取り入れています。たとえば、花見を取り入れた「隣人さくら祭り」とか、雛祭りを取り入れた「隣人ひな祭り」、七夕を取り入れた「隣人たなばた祭り」、秋の月見を取り入れた「隣人祭り 秋の観月会」、クリスマスを取り入れた「クリスマス隣人祭り」といった具合です。そして、節分を取り入れた「隣人祭り 合同厄除け祝」も同じです。これは、日本発のオリジナル隣人祭りのひとつなのです。

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昨年の厄除け者から挨拶がありました
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倉尾ブロック長による「ご祝儀舞い」
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一同、舞いにウットリ!



今回の「合同厄除け祝」には、9名の厄除け者が参加しました。司会者による「開会の辞」の後は、厄除け者入場、そして、厄除け者紹介が行われます。厄除け発起人代表挨拶は前年の厄除け者が務めますが、今年は丸島園の丸嶋社長が立派に務めました。それから、日本舞踊の名取であるサンレー営業推進部の倉尾とも子ブロック長による「ご祝儀舞」がありました。

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佐久間会長が挨拶しました
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「厄除け」の意味を述べました



それから、佐久間進サンレーグループ会長が登壇して、祝辞を述べました。
佐久間会長は「厄除けの時期は、社会的に役がつく時期。そして、その役とは、祭りを行うという役です」と述べました。「厄」は「役」に通じているのです。

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続いて、わたしも挨拶しました
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神事の重要性について述べました



続いてわたしが登壇して、サンレー社長として祝辞を述べました。わたしは、先程の神事の内容が素晴らしかったこと、ブログ「サンレー『古事記』公演」で紹介した舞台の上演前に神事を行ってから、わが社にも大きな幸いが訪れているような気がすると述べました。

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記念品と恵方巻きを贈りました



挨拶の後で、わたしは厄除け者に記念品を贈呈しました。
いつも記念品は男性がベルト、女性が傘で、男女ともに松柏園特製の恵方巻きも贈られます。今回は男性のみだったので、みなさんに超高級ベルトをお贈りしました。

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「大盃の儀」を持った厄除け者たち
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乾杯の音頭を取る松尾組の松尾社長
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厄除け者の幸福を祈ってカンパイ!
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「隣人祭り 合同厄除け祝い」のようす



それから厄除け者による「大盃の儀」が行われ、次々と酒を飲み干す姿に会場が大いに沸きました。その後、松尾組の松尾社長による乾杯の音頭を合図として、今夜の祝宴が華やかにスタートしました。

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厄除け者とカンパイ!
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厄除け者にお酌される
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厄除け者にお酌される
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厄除け者から豆餅と五円玉を貰う
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豆餅と五円玉を配る厄除け者
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おめでとうございます!
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ありがとうございます!
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みんな、仲良く!
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厄除け者を囲んで「ハイ、チーズ!」
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「隣人祭り 合同厄除け祝い」のようす



わたしは、いろんな方々とお酒をついだりつがれたりしながら、大いに語り合いました。
今夜はけっこう寒い夜でしたが、参加者の熱気で会場がヒートアップしました。

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「浪漫飛行」を歌う四人衆
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「TRAIN TRAIN」を歌う五人衆
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サンレーの営業所軍団による「あたりまえ体操」
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最後は「おめでと」のメッセージが!



その後はカラオケタイムで、さまざまなアトラクションが登場しました。最初に、桂、大野、武田、福増という厄除け者四人衆が、「浪漫飛行」(米米クラブ)を歌いました♪
続いて、松尾組の松尾専務をはじめとする栗原、矢野、迫木、金丸の厄除け者五人衆が、「TRAIN TRAIN」(ザ・ブルーハーツ)を熱唱♪
それから、サンレーの営業所軍団が「あたりまえ体操」を披露。
謎のパフォーマンスでしたが、最後は「おめでと」のメッセージが飛び出しました。

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今日は祭りだ! 祭りだ!



最後は、わたしの番が来ました。わたしは北島三郎の「まつり」を歌いました♪ イントロの部分で、「年がら年じゅう、お祭り騒ぎ。初宮祝に七五三、成人式に結婚式、長寿祝に葬儀を経て法事法要・・・人生は祭りの連続でございます。今日は合同役除け祝いの隣人祭りととあっちゃ、めでたいなあ〜。今日は祭りだ! 祭りだ!」と言ってから、歌い出しました。

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男は〜ま〜つ〜り〜を〜♪
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みなさん、御一緒に!



わたしが「男は〜ま〜つ〜り〜を〜♪」と歌い始めると、大いに盛り上がりました。
この歌は、ブログ「創立50周年記念祝賀会」で紹介した昨年11月18日の祝宴でも歌いましたし、今年に入ってからも各地の新年祝賀会でも歌ってきました。北九州では蛇踊り、大分では中津祇園、宮崎ではひょっとこ踊り、沖縄ではカチャ―シー、そして北陸では御陣乗太鼓で一連の祭りシリーズはクライマックスを迎えました。この夜はノー・コラボ、ノー演出、ノー衣装だったので、少し心細かったですが、がんばって歌いました。


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会場が一体となりました
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魂を込めて歌いました♪
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これが隣人祭り〜だ〜よ〜♪
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今日はおめでとうございました!


最後の「これが日本の祭り〜だ〜よ〜♪」の歌詞を「これが隣人祭り〜だ〜よ〜♪」に替えて歌い上げると、興奮が最高潮に達しました。最後は「厄除け者のみなさん、今日はおめでとうございました!」と叫ぶと、割れんばかりの盛大な拍手をいただきました。

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厄除け者から御礼の挨拶がありました
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来年の厄除け者が紹介されました



それから、厄除け者を代表してサンレーの武田ブロック長から御礼の挨拶がありました。続いて、来年の厄除け者の紹介があり、1人づつ紹介されるたびに大きな拍手が起こりました。

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中締めの挨拶をする赤松相談役
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最後は「末広がりの五本締め」で



最後は、サンレー名物「末広がりの五本締め」です。この「人間関係を良くする魔法」は、全国的にもすっかり有名になりました。今夜は、サンレー北九州の赤松相談役がしっかりと締めてくれました。厄除け者のみなさん、今夜は誠におめでとうございます。
これからの活躍に大いに期待していますよ!

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松柏園の庭園で酔いざまし(*⌒∇⌒*)



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2017年2月4日 佐久間庸和


[こころの一冊]『ノッポさんの「小さい人」となかよくできるかな?』

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節分の翌日となる4日、「サンデー新聞」最新号が届きました。
同紙に連載中の「ハートフル・ブックス」の第106回が掲載されています。
『ノッポさんの「小さい人」となかよくできるかな?』高見のっぽ著(小学館)を紹介しました。

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「サンデー新聞」2017年2月4日号



「ノッポ流人生の極意」というサブタイトルがついています。
「大きい人(大人)」である著者が「小さい人(子ども)」との接し方を、自身の幼少期の記憶や経験から語るハートフルな1冊です。巻末には、著者のオリジナル童話である「こうまははながすき」が掲載されています。



著者は1934年京都府太秦生まれの俳優・作家で、1967年から20年以上にわたって、NHK教育テレビで放送された「なにしてあそぼう」〜「できるかな」では、一言もしゃべらずに鮮やかに工作を生み出す“ノッポさん”として出演しました。同時に、作家・高見映として多くの児童書、絵本、エッセイなどを発表しています。
82歳になった現在も、俳優・作家・歌手として活躍中。



ここ数年、わたしは著者のことを非常に意識していました。というのも、あるネット記事で、世界の王貞治氏などとともにノッポさんがわたしと同じ誕生日であることを知ったからです。わたしは子どもの頃に「できるかな」を観ていて、ノッポさんが大好きでした。それはもう、彼の相棒のゴン太君になりたいくらいでした。



それから、著者がバッタの老人に扮したNHK「みんなのうた」の「グラスホッパー物語」の動画をYouTubeで発見し、何度も何度も観ました。一度聴いたら耳に残る歌、シュールな映像にも魅了されましたが、何よりもすでに老人の域に達していた著者の華麗なタップが強く印象に残りました。本書を読むと、著者がフレッド・アステアをリスペクトしていたことを知りました。



著者は「子ども」ではなく、「小さい人」という呼び方をします。その理由について、「子どもだからといって、“経験も浅い、物事をよくわかっていない存在”とは、これぽっちも思っていないからですよ」「小さい人たちというのは、実にいろいろなことが分かっているのです。大人が思うよりも、いやおそらく大人よりも、ずっとずっと賢いんですから」と著者は述べます。



著者によれば、「小さい人」は大人に接するとき、「この人は、自分をごまかそうとしていないな」とか、「自分の気持ちを分かっているな」とか思うそうです。そして、そう思ったら、ちゃんと心を開いてくるし、おチビさんなりの誠意を示してくれるというのです。「できるかな」で大好きだったノッポさんが82歳となった現在でも活躍しているという事実に、わたしの胸は熱くなりました。わたしが小さい人だった頃の著者は見上げるような「巨人」でしたが、今のノッポさんは大切なことを教えてくれる「人生の巨人」だなあと感じました。






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2017年2月5日 佐久間庸和

[記事の紹介]隣人を知れば「葬儀」は続く

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ブログ「自衛隊ジャーナリスト」で紹介したように、1月25日に東京で毎日新聞社編集局社会部編集委員の瀧野隆浩さんから取材を受けました。瀧野さんが「毎日新聞」朝刊に連載されている「身じまい練習帳」というコラムの取材でしたが、本日の朝刊に掲載されました。

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「毎日新聞」2017年2月6日朝刊



コラムは、「隣人を知れば『葬儀』は続く」のタイトルで以下のように書かれています。
「『告別式』を初めて実施したのは、ルソーの『社会契約論』を翻訳した明治期の思想家、中江兆民だといわれている。無神論の立場から遺言を書き、お経を上げられることを拒否。東京・青山墓地の式場では、板垣退助らが弔辞を読み上げた。1901年のことである。
 地域で葬列をつくって弔う形から、昭和に入り告別式は一般にも広がった。戦後はだんだん自宅や寺での式は少なくなり葬祭場が主流に。そんな葬儀の歴史を思い返したのは、78年、日本で初めて大型セレモニーホールを北九州・小倉につくった会社の佐久間庸和社長に会ったから。『一条真也』のペンネームで『葬儀の大切さ』を説き続ける論客でもある。
『無縁社会』という言葉が大嫌い、葬儀無用論など許されない、という。当然、ベストセラーとなった『葬式は、要らない』を書いた宗教学者の島田裕巳さんとは真っ向から対立する。昨秋出た、この2人の本『葬式に迷う日本人』は往復書簡あり、直接対決ありで実におもしろい。どちらに軍配を上げるかは読んだ人しだいだが、<地域や家族の結びつきが弱まり/心ない葬儀が多かった>という現状認識は2人に共通する。
違うのは『では、どうすべきか』の実践があるかどうか。佐久間さんは本社のある福岡県を中心に、隣人が集う『まつり』を実施している。
高齢者宅にチラシを配って無料食事会に呼び、落語やお笑いの会を開く。観月会や中学生の楽器演奏も。年間600回以上やり、延べ8万人が『まつり』に参加する。何もないと引きこもりがちなのが、ご飯を食べて、からからと笑いあう。知らない同士がそこで出会い、次にスーパーで見かければ『お元気?』と声をかける関係になる。『冠婚葬祭は人が集まって、見えない「縁」を可視化する場。地域のつながりが大事なんです』
『ホール見学会』の名目でも開かれるから『商売上手』という冷ややかな声はある。が、気にしない。このまま何もしないと『人類の存在基盤』である葬儀がなくなる。そんな危機感が社長をつき動かす」



このコラムでは、瀧野さんは誤解をされているようで、わが社では「隣人祭り」と「ホール見学会」は分けて開催しています。でも、無縁社会を乗り越える取り組みを紹介して下さることは有難いですね。今度は、ぜひ瀧野さんに北九州に来ていただいて、実際の「隣人祭り」をご見学いただきたいと思います。なお、このコラムはネットでも配信されています。

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ネットでも配信されています!



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2017年2月6日 佐久間庸和

[人生の四季]聖徳太子像の建立

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「サンデー毎日」2017年2月19日号が発売されました。
表紙には女優でモデルの足立梨花ちゃんが登場。かわいいですね!
わたしは同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第67回目のタイトルは、「聖徳太子像の建立」です。

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「サンデー毎日」2月19日号



わたしの父である佐久間進サンレーグループ会長)は、聖徳太子をこよなく尊敬しています。そして、聖徳太子が制定した「十七条憲法」の「和を以て貴しと為す」という言葉を座右の銘としています。そんな父が、このたび聖徳太子像を建立し、先日、清祓祭りが行われました。場所は北九州市門司にある皇産霊神社の境内です。「北九州のミケランジェロ」と呼ばれる名工・三島平三郎氏が彫りました。「以和為貴」「日出和國之教主」と刻まれた碑とともに建てられた聖徳太子像は威厳のある顔つきです。



聖徳太子の真価は、神道・仏教・儒教の三大宗教を平和的に編集し、「和」の国家構想を描いたことにあります。聖徳太子は、まさに宗教における偉大な編集者でした。儒教によって社会制度の調停をはかり、仏教によって人心の内的不安を解消する。すなわち心の部分を仏教で、社会の部分を儒教で、そして自然と人間の循環調停を神道が担う。3つの宗教がそれぞれ平和分担するという「和」の宗教国家構想を説いたのです。



この太子が行った宗教における編集作業は日本人の精神的伝統となり、鎌倉時代に起こった武士道、江戸時代の商人思想である石門心学、そして今日まで日本人の生活習慣に根づいている冠婚葬祭といったように、さまざまな形で開花していきました。わが社は冠婚葬祭業ですが、そのルーツは聖徳太子にさかのぼると言っても過言ではありません。ハイブリッド宗教としての「日本教」の開祖こそ聖徳太子なのです。



太子の実在を疑う見方も多く、その実像はきわめて謎に満ちていますが、わたしは聖徳太子とは虚像も実像も超越した「和」のシンボルのような超人であると思っています。伝説で語られる太子のキャラクターの中には、ブッダも孔子も老子もイエスさえも、その面影を見ることができます。まさに、聖徳太子とはあらゆる宗教や民族の対立を超えて「和」を実現する「理想の聖人」であり、「夢の聖人」なのでしょう。

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「サンデー毎日」2月19日号の表紙



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2017年2月7日 佐久間庸和

[会社だより]一同礼!

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「一同礼!」がサンレーの代名詞になりつつあります。たしかに毎日の朝礼や各種の式典、進発式、起工式、竣工式、責任者会議、平成心学塾などで「一同礼」をすることが習慣ですが、その写真をわたしがブログにアップし続けてきたこともあり、今では「一同礼!」でネット検索すると、わが社の画像が大量に出てきて驚きます。まあ、「礼の社」としては本望です!
孔子は「礼楽」を唱えましたが、ブログ「まつり」と併せて読んでいただければ、わが社がいかにど真剣に「礼楽」の実現を目指しているかを御理解いただけるのではないかと思います。

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2012年4月2日 新入社員入社式
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2013年4月1日 新入社員入社式



昨年、おかげさまでサンレーは創立50周年を迎えましたが、日本には100年はおろか、300年を超える企業も多く、なんと605社も存在しています。室町・戦国時代に創業された500年以上の企業は39社です。さらには創業1000年を超える超長寿企業が7社もあり、世界最古の企業も日本に存在します。

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2013年6月10日 香春紫雲閣竣工式
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2013年9月6日 みなと紫雲閣起工式



まさに「長寿企業大国ニッポン」と言えますが、その秘密の1つに「会社儀式」を重んじていることが挙げられます。『創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか』グロービズ経営大学院著、田久保善彦監修(東洋経済新報社)という本があります。長寿企業を調査すると、非常に多くの企業に神棚や御礼があり、さらには社内神社を有していて、儀式を重視していると書かれています。儀式を重んじる企業は永続的に繁栄するという事実は、皇産霊神社を有し、毎月の月次祭をはじめ、創立記念式典や新年祝賀式典など、会社儀式というものを何よりも重んじているサンレーにとって勇気百倍であります。

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2013年9月6日 天道館竣工式
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2014年1月31日 沖縄進発式



この会社儀礼を象徴するものが「一同礼」なのです。
「礼に始まり礼に終わる」
もちろん、会社だけではなく「人の道」とは「礼」であることはいうまでもありません。
朝起きたら「おはようございます」と言っていますか。食事の前には「いただきます」と言っていますか。家庭で、学校で、職場で、きちんと礼をしていますか。

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2014年2月14日 みなと紫雲閣竣工式
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2014年4月1日 新入社員入社式
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2014年4月10日 大里紫雲閣起工式
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2014年7月23日 豊崎紫雲閣起工式



すべての人間関係の基本は「礼」にあります。なぜ人間は礼をするのでしょうか。多くの首相を指導した安岡正篤は、「本当の人間尊重は礼をすることだ。お互いに礼をする、すべてはそこから始まらなければならない」と言いました。「経営の神様」といわれた松下幸之助も、何よりも礼を重んじました。彼は、世界中すべての国民や民族が言葉は違うがみな同じように礼を言い、あいさつすることを人間としての自然の姿、すなわち「人の道」であるとしました。

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2014年9月3日 みやこ紫雲閣起工式
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2014年10月28日 日向北紫雲閣竣工式
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2014年11月8日 大里紫雲閣竣工式
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2014年11月18日 創立48周年記念式典(神事)



その「礼」を軽視する人がいます。あいさつもしなければ感謝もしない。礼は「人の道」、いわば「人間の証明」であるにもかかわらず、お礼は言いたくない、あいさつはしたくないという人がいるのです。礼とは好みの問題ではなく、人間であれば必ずしなければならないものです。というより自分が人間かどうかを表明する、きわめて重要な行為なのです。よく武道の世界では「礼に始まり、礼に終わる」と言われます。人間関係もまた、礼に始まり、礼に終わることを知りましょう。

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2014年11月18日 創立48周年記念式典
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2015年1月8日 大分祝賀式典
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2015年1月9日 宮崎祝賀式典
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2015年1月17日 北陸祝賀式典



いま、パソコンとスマホやタブレット間で「データを同期させる」ことができます。
この「同期」とは、2つ以上の異なる端末同士で、指定したファイルやフォルダを同じ状態に保つことができる機能です。パソコン上のメールやスケジュールをスマホに同期させれば、スマホ上でも全く同じ内容を確認することできます。どちらか一方に保存したデータやクラウド上にあるデータなどを比較することで最新の状態に同期させることができるのです。つまり、同期させることのメリットは、パソコン上にあるデータをクラウド上やスマホに手軽にバックアップを取ることができることです。

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2015年1月23日 沖縄祝賀式典
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2015年3月23日 北陸総合朝礼
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2015年3月23日 北陸総合朝礼
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2015年4月1日 新入社員入社式



まさに会社儀式とは、この「同期」と同じなのです。わが社の「経営理念」「S2M宣言」が絵に描いた餅とならないためにも、「一同礼!」という身体動作で毎日「同期」させていく必要があるのです。さらに節目においては「初期設定」の確認と「アップデート」の実践が重要です。多様な会社儀式は、経営者と社員の皆さんが「同期」しているかを確認するための行為といえるでしょう。

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2015年4月4日 豊崎紫雲閣竣工式
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2015年5月19日 中津池永紫雲閣竣工式
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2015年7月21日 葬祭責任者会議
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2015年7月23日 企画・広報担当者会議



人は、どのようなときに共感するのでしょうか。たとえば、感動的な映画を観終わったときや卒業式で仲間たちと別れを惜しむとき、そこには間違いなく共感が生まれていると言えます。これは体験や感動を共有した者同士の連帯感情であり、神話や儀礼もこの延長線上にあるのです。人類の偉大な精神の営みである哲学・芸術・宗教も、すべては母なる神話と儀式から生まれてきました。神話と儀式はまさしく人類にとって共感の文化装置なのです。

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2015年9月18日 経理責任者会議
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2015年11月18日 創立49周年記念式典(神事)
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2015年12月7日 営業責任者会議
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2015年12月9日 加賀紫雲閣竣工式



この「心の共同体」は、「共同知」を生みます。儀式とはメンバーが知識を共有するための「ナレッジ・マネジメント」にほかならないとわたしは考えています。会社は毎日の朝礼にはじまって、新年祝賀式典、創立記念式典、進発式あるいは社葬などは、いずれも社員間に「共同知」を生み出すための文化装置であると言えるでしょう。

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2015年12月9日 葬祭責任者会議
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2016年1月4日 北九州新年祝賀式典
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2016年1月8日 宮崎祝賀式典
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2016年1月14日 北陸祝賀式典



伝統的共同体においては、「共同知」は儀式のみならず、しきたり、言い伝え、あるいは老人の知恵、民話や童謡、そして祭りという形で蓄積され、伝承されてきたのです。かつてグリム兄弟が採集し、柳田國男が調査してきたのは、このような「共同知」の全貌だったのです。

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2016年1月26日 沖縄祝賀式典
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2016年3月18日 春季例大祭
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2016年4月1日 新入社員入社式
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2016年5月9日 古賀紫雲閣竣工式



人類学者のラドクリフ=ブラウンは、著書『未開社会における構造と機能』の中で「われわれが最も容易に宗教的礼拝の社会的機能を発見し、提示しうるのは祖先崇拝においてである」と述べています。また、ラドクリフ=ブラウンは孔子にも言及し、「紀元前5、6世紀の中国では、孔子およびその後継者らは葬礼、喪、供犠というような儀礼を正しく遂行することの非常な重要性を力説している」と述べています。

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2016年5月9日 古賀紫雲閣竣工式
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2016年5月16日 営業責任者会議
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2016年6月20日 葬祭責任者会議
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2016年8月9日 企画広報担当者会議



また、ラドクリフ=ブラウンは「あなた方もご存知のように孔子の教えの主要な点の一つは、儀礼を正しく遂行することの重要性であった。しかし孔子は超自然的なものについては論じようとしなかったといわれている。儒学においては、音楽や儀礼は社会秩序を確立し保持するための手段として考えられ、そしてその目的達成のための手段としては、法律や罰則にまさるものとみなされている」とも述べています。

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2016年8月18日 秋季例大祭
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2016年8月22日 冠婚・衣裳責任者会議
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2016年8月31日 八幡紫雲閣起工式
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2016年9月3日 北陸総合朝礼



さらにラドクリフ=ブラウンは、「儀式は大衆を共に結合させておく絆である。もしこの絆が除去された場合には、それらの大衆は混乱におちいる」という『礼記』の言葉を紹介しながら、荀子に始まる後期の儒者たちが、儀礼、とくに服喪と供犠の儀礼が社会秩序の維持という機能を遂行している方式に注目したことを指摘します。そして、彼らの理論の主要な点は、儀礼は人間の情緒を「規制」し「洗練」するのに役立つということであると言うのです。

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2016年9月16日 経理責任者会議
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2016年10月6日 三萩野紫雲閣竣工式
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2016年10月12日 別府紫雲閣起工式
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2016年11月18日 創立50周年記念式典(神事)



「礼」を最も重視した人物こそ孔子です。孔子が目指した道徳的・政治的改革は、一般の人間をすぐれた人間としての「君子」に変える方法のことであり、一種の全体教育と呼ぶべきものでした。道にそった儀礼的行動をとることができるなら、つまりは礼を正しく行うことができるなら、誰でも君子になることができるというのです。

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2016年11月18日 創立50周年記念式典
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2016年11月21日 松柏園ホテル新館起工式
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2017年1月4日 北九州新年祝賀式典
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2017年1月10日 営業責任者会議



また宇宙および社会においては、為政篇の中で「徳による支配は、あたかも北極星になったようなものである。同じ場所にとどまったままで、他のすべての星がその周囲を忠実に巡っていく」と述べていますが、まさに、これこそが孔子の理想であったのです。

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2017年1月12日 大分祝賀式典
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2017年1月13日 宮崎祝賀式典



最もありふれたことから、最も予期せぬことまで、人生のいかなる状況においても礼儀正しくふるまえる君子。それには「仁」が必要となります。孔子は人間を儒教の最高徳目である「仁」に導こうとしていたのです。さらに、すべてのものに「理」という本来の性格をもたらし、社会に秩序と持続性を与え、人間を社会全体に結びつけるもの、それがすなわち「礼」なのです。経済活動の主体である会社に儀礼があるのは、会社が共同体である証でもあります。

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2017年1月17日 沖縄祝賀式典



儀式には「かたち」が重視されます。これをたんなる形式主義と捉えるのは浅薄ではないでしょうか。「かたち」に乱れがないことから安心感を得る。儀式のもつ力とは、「かたち」があることによって発揮されるのです。そうした意味からも、会社儀礼のような共同体における儀礼においては決まった「かたち」を繰り返すことが何よりも重要になるのです。

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2017年1月23日 神田紫雲閣竣工式 



結婚するときはきちんと結婚式を挙げる。親に限らず、愛する肉親の葬儀をきちんと行う。これらは、人間として当然のことであることは言うまでもありません。きちんと冠婚葬祭という儀式を行うことが、きちんと人生を送ることにつながるのです。いま、改めて「儀式とは何ぞや」を問わねば、日本という国、日本人という民族は取り返しのつかない「奈落の底」に堕ち、人類社会からドロップアウトしてしまいます。冠婚葬祭互助会の役割とは「良い人間関係づくりのお手伝いをすること」、そして使命とは「冠婚葬祭サービスの提供によって、たくさんの見えない縁を可視化すること」に尽きると考えます。

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2017年1月24日 北陸祝賀式典



サンレーグループは冠婚葬祭業です。結婚式と葬儀は人生の二大儀礼であるとされますが、結婚式とは新郎新婦の魂を結ぶ「結魂式」、葬儀は故人の魂を永遠の世界へと送る「送魂式」です。冠婚葬祭業とは「魂のお世話業」なのです。この世に賤しい仕事つまり賤業というものはないはずですが、聖なる仕事つまり聖業というものは確実に存在します。そして、魂のお世話というわたしたちの仕事が聖業でなくて、何が聖業でしょうか?

礼を求めて

礼を求めて



この聖業に従事するにあたって、冠婚葬祭互助会は「儀式によって人々を幸せにする」という高い志を抱かねばなりません。誠に不遜ではありますが、昨年末に上梓した拙著『儀式論』(弘文堂)が、「儀式によって人々を幸せにする」という大きな使命に向け、全国の冠婚葬祭互助会が「同期」していく一助となれればと願わずにはおられません。

儀式論

儀式論



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2017年2月8日 佐久間庸和

[こころの一冊]『銀河鉄道の夜』

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第39回目は、「サンデー新聞」2011年4月30日号に掲載されました。
わたしは、『銀河鉄道の夜』宮沢賢治著(岩波少年文庫ほか)を紹介しました。

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サンデー新聞」2011年4月30日号



2011年3月11日、日本に未曾有の大災害が起こりました。東日本大震災です。15000人を超える人々が亡くなりました。この大量死を前にして、日本人がぜひ読むべき童話があります。壊滅的な被害を受けた岩手県が生んだ宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』です。この物語を知らない人は少ないでしょうが、その真の意味を知っている人もまた少ないでしょう。この物語の正体とは、一種のシャーマンであった賢治が書いた大いなる臨死体験の物語なのです。



まず、簡単にストーリーを追ってみます。星まつりの夜、少年ジョバンニは不思議な汽車に乗り込みます。彼には、自分の降りる駅も、なぜこの汽車に乗り合わせたのかもわかっていません。でも、友人のカムパネルラはそれを知っています。
人がまばらだった汽車には、いくつかの駅を通過するにつれて、さまざまな人々が乗ってきます。じつは、彼らは死者であり、この銀河鉄道は死者たちを運ぶ汽車だったのです。カムパネルラはすでに死んでおり、死後の世界へと旅立っていたのです。賢治はこの世界を「幻想第四次の世界」と呼んでいます。



銀河鉄道の乗客でただ一人だけ死んでいないのが、ジョバンニです。
だから、彼は自分の降りる駅を知りません。死者の降りる駅は、彼らの生前の行ないに対して決まるもので、各人が異なります。
そして、本人が希望すれば、天上でもどこでも自由に行けるのです。すなわち、生きているうちはどんな可能性でもあるということです。天上へさえ行ける切符というのは、努力次第で天上に行けるほどのレベルまで自分が成長することができるということなのです。



『銀河鉄道の夜』とは臨死体験の物語なのです。この作品は、死が霊的な宇宙旅行であり、死者の魂は宇宙へ帰ってゆくという真実をうまく表現しています。
さらに何よりも重要なことは、ジョバンニが死後の世界からの帰還後、「ほんとうの幸福」に気づいて、その追求を決意する点です。それは、賢治が影響を受けたというメーテルリンクの『青い鳥』のチルチルとミチルの気づきと同じでした。



「死」について説明するとき、「宗教」や「哲学」や「科学」という方法があります。
でも、その他に「物語」という方法があることを本書は教えてくれます。
読者は、この物語によって「死とは何か」を知るでしょう。東日本大震災で亡くなった方々が銀河鉄道に乗って、「ほんとうの幸福」が待つ場所へと無事に行けますように。

銀河鉄道の夜 (岩波少年文庫(012))

銀河鉄道の夜 (岩波少年文庫(012))






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2017年2月9日 佐久間庸和

[ロータリー]洗身会

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10日の北九州は雪が積もって、非常に寒いです。
9日の夜、小倉ロータリークラブの「洗身会」に参加しました。
同クラブの懇親会ですが、なぜか真夏に鰻を、真冬にフグを食べることになっています。
今は真冬なので、フグの名店で知られる門司港の「志げる」にメンバーが集いました。
一昨年、昨年の2月9日には、同じ門司港の「あお木」でフグを食べました。
それというのも、2(月)9(日)は「フグ」に通じるからであります。

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門司港の「志げる」
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「志げる」の前で。寒かった!
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「志げる」の急な階段
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洗身会のようす



ビールで乾杯の後、懇親会が盛大にスタートしました。
ビールで喉を潤した後は、フグのひれ酒、メンバーが持ち込んだ各種の日本酒や焼酎を飲みました。この夜は、アメリカのオバマ前大統領が東京銀座の「すきやばし次郎」で飲んだ賀茂鶴、ロシアのプーチン大統領が山口の「大谷山荘」で飲んだ東洋美人、さらには伊勢志摩サミットG7で飲まれた瀧自慢まで・・・・・・16本もの名酒が揃いました。
まさかこの大量の酒瓶が2時間後には空になろうとは!

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ズラリ並んだ酒瓶
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右手にオバマ、左手にプーチン
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伊勢志摩サミットG7で飲まれた瀧自慢
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すべて飲み尽くしました!



「志げる」の料理は突き出しから、一人前づつのフグ刺し、フグの天ぷら、フグの唐揚げ、フグちり鍋、雑炊というコースでした。「ふぐの日」にフグを満喫しました。

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突き出し
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フグ刺し
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ひれ酒
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フグの天ぷら
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フグの唐揚げ
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フグちり
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雑炊
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大盛り上がり!
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神職と僧侶のツーショット(神仏共生!)
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末廣石光大先生と
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最後は伊与田会長の挨拶で・・・
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出口でタクシーを待っているところ
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「志げる」の前で記念撮影(顔が見えんやん!)



じつは、わが松柏園のフグ料理も好評をいただいております。小倉ロータリーのみなさんにも御贔屓にしていただいているのですが、「志げる」のフグも美味しかったです。
飲み過ぎて二日酔いですが、翌日のロータリー例会は斎藤貞之先生(斎藤アカデミー代表)の卓話があり、わたしが紹介いたします。



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2017年2月10日 佐久間庸和

[ロータリー]真のリーダーとは?

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今朝は、久々にものすごい二日酔いでした。
ブログ「洗身会」で紹介した門司港の「志げる」で飲んだ後、小倉の鍛冶町まで移動して、そこからまた延々と飲んだのです。二次会に行った店では酔っ払いからウイスキーの水割りを新しいスーツにブッかけられました。彼には白洋舎の請求書をお送りしたいと思います。
まあ、彼は泥酔していたし、故意ではなかったようなので許してやりますか。(苦笑)
二日酔いの上に外は雪が積もって寒く、ベッドから起き上がるのがしんどかったです。

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本日の例会のようす



しかし、今日は金曜日なので、ロータリーのある日です。わたしは、リーガロイヤルホテル小倉で開かれた小倉ロータリークラブの例会に参加しました。今日の例会では大事なミッションがありました。プログラム委員でもあるわたしが「知のダンディ」こと齋藤貞之先生を卓話者としてお招きし、卓話に先立って、わたしが齋藤先生をご紹介するというミッションです。

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卓話者紹介で登壇しました



登壇したわたしは、まず「こんにちは。いやあ、昨夜の洗身会では、よく飲みましたね。わたしは完全に二日酔いですが、みなさんお強いですね。昨夜の泥酔ぶりから『今日の例会は絶対に来れないだろう』と思っていた人がちゃんと来ているので仰天しました。正直、『社会人としてすごい!』と思いました」と言うと、会場から笑いが起こりました。

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齋藤貞之先生をご紹介しました



それから、わたしは以下のように齋藤先生をご紹介しました。
「今日は素晴らしい方を卓話者としてお招きしました。齋藤貞之先生です。北九州市立大学の経済学部長として、北九大ビジネススクール(MBA)の設立者として、九州国際大学の特任教授としてご活躍された『北九州の知のリーダー』です。現在は、夢追いサポートセンター理事長で、北九州市立大学名誉教授です。マネジメントがご専門ですが、今日は『真のリーダーとは?』というテーマでお話いただきます。じつは昨夜、アメリカのオバマ前大統領が東京銀座の『すきやばし次郎』で飲んだ賀茂鶴、ロシアのプーチン大統領が山口の『大谷山荘』で飲んだ東洋美人を飲みました。二本の名酒を飲み比べながら、『オバマとプーチン、真のリーダはどちらだろう?』と考えたりました。(笑)今日の卓話は、わたし自身、大変楽しみにしております。それでは、齋藤先生、よろしくお願いいたします!」

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登壇した齋藤先生



大きな拍手の中を登壇した齋藤先生は、低音の渋い声で「齋藤です。今日はお招きいただき、ありがとうございました。30分という時間は非常に喋りにくいですね。最低でも60分は欲しいところです」と言われてから、卓話をスタートされました。

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真のリーダーについて語られました



齋藤先生の卓話の正式なタイトルは「真のリーダーに求められる不可欠な条件:リベラル・アーツ」で、サブタイトルが「現代の経営者教育のあり方を問う」でした。
アメリカ大統領となったドナルド・トランプについて、不動産王としてビジネスマンとしては成功したのかもしれないが、彼の言動をみると経営者(エグゼクティブ)としての品位に欠けるという齋藤先生は、「今日の卓話の課題は、大統領の資質とは何か、政治的力量の有無を議論しようというのではありません。企業を含め、大学や病院、自治体など現代組織のリーダーにも求められる資質とは何か、真のリーダーに求められる不可欠な条件とは何かを、現代の経営学、マネジメント理論を通して明らかにすることが、今日の卓話の課題です」と言われました。

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ロータリアンに熱く語りかける齋藤先生



そして齋藤先生は、以下の流れに沿って卓話を進めていかれました。
1.マネジメントは「サイエンス」か「アート」か
2.「アート」としてのマネジメント
   ●「アート」とは何を意味するのか?
   ●西洋の価値観、宗教観から発生した「アート」
   ●マネジメントとは「サイエンス(科学)」であると主張する論者
   ●マネジメントとは「アート(art)」であると主張する論者
3.「リベラル・アーツ」としてのマネジメント
   ●「リベラル」(Liberal)とは何か
   ●「リベラル・アーツ」(Liberal Arts)とは何か
   ●「リベラル・アーツ」の起源を考える
   ●民主主義に参画できる基礎条件としての「リベラル・アーツ」
4.現代のリーダーたる経営者に求められるリベラル・アーツ
   ●レーガノミックス以来の新自由主義の台頭
   ●「サイエンス」に偏重したマネジメント研究・教育への危機感
   ●なぜ、「リベラル・アーツ」が原題のマネジメントに不可欠なのか

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リベラル・アーツは「人間としての品格」である!



齋藤先生は「アート」とは芸術というよりは「人間のワザ」であり、「リベラル・アーツ」とは教養というよりは「人間としての品格」であると喝破しました。リベラル・アーツは日常的な物事から離れて物事を発想することである、とも。齋藤先生はビジネススクール(MBA)を創設されましたが、「正直に言って、真のビジネスマン、リーダーづくりには失敗しました」として、「なぜなら、MBAに集う彼らは経営のサイエンスばかり求めて、アートを求めていないからです」と言われました。さらには「その意味で、金儲けのことばかり考えがちな創業社長よりも、もっと広い視野で物事を考えることのできる二代目、三代目の経営者のほうが真のエグゼクティブが生れやすい」と述べました。この発言には大いに納得し、わたしは膝を打ちました。

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本日の卓話のようす



最後に齋藤先生は「ドラッカーはすでに1970年代にリベラル・アーツの重要性を指摘していました。ドラッカーならではの卓見というべきでしょう。ともあれ、わが国のビジネス・リーダー育成の教育機関であるビジネススクールはドラッカーのごとく、古代ローマのリベラル・アーツの伝統から学ぶべきものが山積しているように思えてなりません」と述べ、卓話を終えられました。盛大な拍手が起こったことは言うまでもありません。

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素晴らしい卓話でした



非常に格調高く、かつわかりやすい素晴らしい卓話でした。わたしの名前も何度もお出しいただき、恐縮しました。30分という短い時間で、この内容の濃さ。さすがは齋藤先生です。60分はおろか、180分くらい聴いていたい内容でした。齋藤先生の卓話を聴いたわたしは、自分は経営者とか作家などというカテゴリーを超えて「リベラル・アーティスト」になりたいと心から思いました。齋藤先生、素晴らしい卓話をありがとうございました。

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リベラル・アーツの重要性を訴える齋藤先生



なお、齋藤先生は今年から「齋藤アカデミー」をスタートされました。チラシには「マネジャーから真のリーダーへ〜MBAを超えて〜」として、以下のように書かれています。
「北九州市立大学名誉教授齋藤貞之と各界のTOPリーダーとが語るNEXTリーダーとは・・・マネジメントとは、サイアンスであるとともにアートである。マネジメントがアートであるがゆえに、リベラル・アーツを欠いたエグゼクティブは真のリーダーたりえない。今回の『齋藤アカデミー』は、専門的な管理技法を学ぶビジネススクール(MBA)では学べないリベラル・アーツを中心にリーダーとはなにか、真のエグゼクティブに求められる資質とはなにかを徹底した議論をとおして学ぶことを課題とする」

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ゲスト講師陣は、以下の通りです。
●哲学・思想・宗教  安田登(下掛宝生流ワキ方能楽師)
●環境・情報  熊野英介(アミタホールディングス(株)代表取締役会長)
●マネジメント  岩崎卓也
        (ダイヤモンド社『ハーバードビジネスレビュー』元編集長)
●文学・歴史  林田暢明(TAO CAFE代表)
●論語とマネジメント  佐久間庸和((株)サンレー代表取締役社長、作家)
●表象文化論  吉川哲郎(北九州市立大学外国語学部教授)
●文学  今川英子(北九州市立文学館館長)
●生態学・生命誌  中村桂子(JT生命誌研究館 館長)
●工学・工業化学  松永守央
         (北九州産業学術推進機構 理事長、元・九州工業大学学長)
●ケースメソッド  齋藤顕一((株)ForeSight&Company代表取締役)
●マネジメント  齋藤貞之
        (夢追いサポートセンター理事長、北九州市立大学名誉教授)

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わたし以外は錚々たるメンバーです。もちろん、みなさん全国区で有名な方々です。
わたしは、4月11日(火)に「論語とマネジメント」の講義を行います。
現在、受講生募集ですので、ぜひ奮ってご応募下さい。
一緒に、「リベラル・アーティスト」を目指しましょう!



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2017年2月10日 佐久間庸和


[こころの一冊]『祈りと希望』

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第40回目は、「サンデー新聞」2011年6月4日号に掲載されました。
わたしは、『祈りと希望』「祈りと希望」実行委員会編(経済界)を紹介しました。

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サンデー新聞」2011年6月4日号



本書は、東日本大震災後、各地でのツイッターのつぶやきを集めた本です。
未曾有の大災害は、日本社会の方向性を確実に変えました。
わたしたちは、自分たちの無力さを思い知らされたのです。
しかし、そうした現実の中で、多くの言葉が発せられました。
そして、それらはいずれも真実の言葉でした。



そんな言葉たちについて、編著者の佐々木一成氏は、「私たちは、それらの言葉から、先の見えない将来に立ち向かっていく勇気をもらいました。隣人を愛する思いやりをもらいました。さらに、簡単に答えを出すことなどできませんが、地球上の不幸や苦難が決して他人事ではなく、私たちすべての人間の問題であると学ぶことができました」と述べています。



本書には251の言葉が収められています。
その中でも、以下に紹介するものが特にわたしの胸を打ちました。
「駅員さんに『昨日一生懸命電車を走らせてくれてありがとう』って言ってる小さい子達を見た。駅員さんは泣いてた。俺は号泣してた」



「ヤンキーの兄ちゃんがおばあちゃん背負って避難したり、ヤクザのおじさん達が交通整備したり、見た目DQNな集団が子供の傍から離れられない親の分まで食料受け取って配ったり、二次元クラスタの連係プレーでヤシマ作戦成功させたり、日本人に生まれたことを誇りに思う」



「日本人ってバカだよな。こんなときに暴動も起こさず真面目に規律守ってるんだ。自分も辛いだろうに他人を気遣って手を差し伸べて、暴言を吐かれても仕事を放り出すこともせずに復旧・救命活動して。本当にバカばっかりだ。日本人で良かった」



「そのあと、スーパーに行ったら盲目の人が買い物してて、盲導犬もいて、普段はちょっとけむたいような目で見るのに、色んな人が必要なものあったら、探してきますよとか声掛けてた。優しさが小さくても見えなくても生まれてる。また涙出た。普段ならお節介だよねで見ない振りしてたよね」



「駅のホームで冷たい風に凍えている方へ。隣の人に一歩近づいてみてください。ちょっと暖かいでしょ?風が遮られたでしょ?いま、隣の人があなたのために風を遮ってくれてるように、あなたも隣の人のために風を遮っています」



たしかに、このたびの未曾有の大災害は、わたしたちの心に大きな悲しみを残しました。しかし、あれ以来、日本人が隣人愛にめざめたことも確かだということが本書を読むと、よくわかります。いよいよ、「隣人の時代」が来ました。

祈りと希望

祈りと希望






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2017年2月11日 佐久間庸和

[行事と講演]抱樸受賞報告会

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12日(日)の夜、わたしは松柏園ホテルに向かいました。
隣人愛の実践者」こと奥田知志さんが理事長を務める「NPO法人 抱樸」さんがこのたび、読売福祉文化賞と第1回賀川豊彦賞をW受賞され、その受賞報告会が開催されたのです。

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NPO法人 抱樸」の受賞報告会のようす
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ずらりと並べられた表彰状の数々



奥田理事長はわたしと同年齢でもあり、これまでに何度も対談やシンポジウムなどでご一緒しました。「無縁社会」を乗り越えるための同志、戦友だと思っています。そんな奥田理事長が「賀川豊彦」の名を冠した賞を受賞されたことが本当に嬉しくてなりません。
ブログ『死線を越えて』などで紹介したように、賀川豊彦は、生涯にわたって社会的弱者の側に立ち、神戸のスラム街に住みつつ伝道と救貧活動を展開した社会運動家であり、作家です。「友愛、互助、平和」を国内外で説きながら、国内では生活協同組合運動や農業協同組合運動をはじめ、さまざまな社会改革運動の先駆者として活躍しました。

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第1回賀川豊彦賞の賞状




世界最大の生協である「コープこうべ」や「JA共済」の創始者であるといえば、少しはその偉大さがおわかりでしょうか。しかし、著者の素晴らしさはそれだけではありません。
なんと、ノーベル文学賞候補(1947・48年)に2回、さらにはノーベル平和賞候補(1954〜56年)に3回も、それぞれなっているのです。
また、シュヴァイツアーやガンディーと並ぶ「20世紀の3大聖人」とも呼ばれたこともあります。日本よりも海外での知名度が圧倒的に高く、特に戦前のアメリカでは「ヒロヒトとトヨヒコ」、つまり昭和天皇とともに「二大日本人」として並び称せられたほどです。

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抱樸の歴史を紹介する映像でスタート!
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絆は傷を含む
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「開会あいさつ」をする森松専務理事
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「来賓あいさつ」をする北橋市長



第一部の報告会は、「NPO法人 抱樸」の28年間の歴史を紹介する映像でスタートしました。最初は世間の無理解もあり、想像を絶するような苦労をされたようですが、今では抱樸のみなさんの活動は広く理解を得ています。
映像が終了すると、森松長生専務理事による「開会あいさつ」があり、それから北九州市の北橋健治市長をはじめとする「来賓あいさつ」がありました。北橋市長は「抱樸のみなさんの活動は、北九州市民にとっての励みです」と言われました。

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「記念講演」のようす
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講演する山粼先生



その後、報告会の中で「記念講演」が行われました。
講師は北九州市ホームレス自立支援推進協議会会長で北九州市立大学名誉教授である山粼克明先生でした。山粼先生は、「受賞内容」、「抱樸とはなにか」として団体名称および活動内容の変遷、活動の特徴、抱樸の強みなどについて、わかりやすく説明して下さいました。

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報告会の最後に挨拶する奥田理事長



報告会の最後には、奥田理事長が登壇しました。奥田理事長は参加者のみなさんに丁重な感謝の言葉を述べ、「これは、わたしたちだけで頂いた賞ではありません。ホームレスのみなさん、そして支援者のみなさま全員で頂いた賞です」と述べました。

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感謝の言葉を述べました



それから奥田理事長は「今年で活動を始めてから28年になりますが、これまで本当に大変でした」と語り、多くの方々の名前を挙げて感謝の言葉を述べました。そして、「最後に、わたしたちに心を開いて下さらず、尊い命を落とされたホームレスの方々に感謝の祈りを捧げたいと思います。オッチャンたち、天国でまた会おう!」と感動的な挨拶を結ばれました。それを聴いて、わたしの胸は熱くなりました。

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パーティーの冒頭で挨拶しました



第二部はパーティーです。冒頭、株式会社サンレーの社長として、わたしが挨拶をさせていただきました。わたしはまず、「奥田理事長をはじめ、抱樸のみなさま、受賞まことにおめでとうございます。とても嬉しいです」と述べました。それから、拙著『隣人の時代』(三五館)では賀川豊彦を詳しく紹介したこと、「現代の賀川豊彦」だと思っていた奥田理事長がその名を冠した賞を受賞され、「こんなに嬉しいことはありません」と申し上げました。

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四大聖人について述べました



それから、わたしは「みなさんは四大聖人というのをご存知ですか。ソクラテスと孔子とブッダとイエスという4人の偉大な聖人です。わたしは、この4人が現代日本に生きていたら、何をするかということをいつも考えます」と述べました。わたしは「今の世の中を見たら、ソクラテスは反知性主義へと流れる世界を嘆くでしょう。孔子は孤独死をなくす隣人交流の運動を行うでしょう。ブッダは自死をなくすために、グリーフケアを行うでしょう。そしてイエス・キリストは、確実にホームレスの方々、被災者の方々、困窮者の方々を支援する活動を展開すると思います。最近、『沈黙−サイレンス−』という隠れ切支丹の映画を観たのですが、沈黙するキリスト教の神に強い違和感を感じました。でも、現代日本においては神は沈黙せず、使徒たちが困窮者の支援に励んでいます。神に救いを求める人々たちを、神に代わって使徒たちが救っています。抱樸のみなさんのことです!」と述べました。

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抱樸の活動は、北九州市民の「誇り」です!
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儀式論』を紹介しました
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奥田理事長へ『儀式論』を贈呈しました
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奥田理事長と壇上でツーショット



そして、わたしは「抱樸のみなさんがホームレス支援によって地域社会を明るくしているように、わが社は成人式なその正常化をお手伝いすることで地域社会に貢献させていただいています。わが社は冠婚葬祭業ですので、儀式によって世の中を明るくしたいです」と述べました。わたしは拙著『儀式論』(弘文堂)を紹介し、「抱樸さんは儀式を大切にしておられます。身よりのない方々の看取り、葬儀、納骨まできちんと責任をもってサポートされていることに心より敬意を表します」と述べ、奥田理事長に『儀式論』を贈呈させていただきました。会場からは割れるような拍手が起こりました。最後に、わたしは「北橋市長は『抱樸のみなさんの活動は、北九州市民にとっての励みです』と言われましたが、わたしにとっては『励み』というよりも『誇り』です。本当におめでとうございました!」と結びました。

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儀式論』の内容について説明しました



わたしの拙い挨拶を、奥田理事長はとても喜んで下さいました。
また、『儀式論』を嬉しそうに手に取って眺めておられました。
理事長に請われて、わたしは本にサインをさせていただきました。
わたしは、日本酒好きの奥田理事長に大吟醸の「華鳩」を差し入れしました。

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カンパ〜イ!
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パーティーのようす
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記念演奏のようす
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野口石油の野口代表と
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記念講演をされた山粼先生と



その後、北九州市保健福祉局の工藤局長による乾杯の音頭でパーティーは華やかに幕を開けました。ヴァイオリニストの谷本仰さんによる記念演奏もありました。各界の方々からの「励ましのことば」も檀上で披露され、パーティーは和気あいあいと進んでいきました。

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生笑一座のみなさん



そして、「生笑(いきわら)一座」のみなさんが檀上にあがられました。
路上生活から、さまざまな困難を乗り越えた素晴らしい方々です。
代表の方がお話をされましたが、「昔、わたしたちは絶望していました。でも、支援の手を差し伸べて下さったみなさんのおかげで、なんとか今でも生きています。勇気を出して『助けて』と言ったら、助かりました」と述べられました。それから、「本当に頑張って良かったです。今日は、こんなに美味しい御飯も食べられましたし」と言って下さいました。松柏園の料理をそんなふうに言っていただいて、わたしは感動で涙が出てきました。

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最後に奥田理事長が挨拶をされました
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奥田理事長の挨拶をしみじみと聴きました



最後は、奥田理事長が登壇して、感謝の言葉を述べられました。
奥田理事長は「これまでも多くの賞を受賞してきましたが、こんなふうに報告会を行うのは初めでです。ずっと、おこがましいと思ってきました。でも、今日、気づきました。『おこがましい』というのは、自分たちが受賞したのだという気持ちがあったからです。そうではありません。みなさまのおかげで受賞させていただいたのだから、一緒に喜びを分かち合うのが正しいと気づきました。素晴らしい会場やお料理を用意していただいた佐久間社長には心より感謝申し上げます。大吟醸の差し入れもありがとうございました!」と言って下さいました。

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本当に、おめでとうございます!



20時過ぎにパーティーはお開きとなりましたが、本当に良い会でした。
奥田理事長と別れるとき、「今度、息子に会って下さい」と言われました。
「オクダーキ」として有名な奥田愛基君に会える日が楽しみです!
ということで、「NPO法人 抱樸」のみなさま、本当におめでとうございました!



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2017年2月12日 佐久間庸和

[会社だより]松柏園・関連合同進発式

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バレンタインデー前日の13日の夜、わたしは前夜に続いて松柏園ホテルを訪れました。松柏園と関連グループの合同進発式に参加するためです。進発式といっても堅苦しい式典ではなく、宴会です。松柏園&関連は忙しすぎて、忘年会も新年会もみんなで開くことがかなわず、2月も半ばになって、ようやく一息つけたのです。本当に素晴らしいスタッフです!

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合同進発式のようす



じつは昨夜、北九州で一番流行っているクラブのみなさんが松柏園で宴会を開いて下さいました。本当に繁盛している接客業というのは、今頃になって宴会をするのかもしれませんね。わが松柏園もおかげさまで、忘年会、おせち、成人式と非常に好調で、業績はこれまでの新記録を樹立しました。今秋には新館もグランドオープンしますので、結婚式も爆発的に増えることでしょう。すでに予約は絶好調です。

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最初は「開会宣言」から
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挨拶する佐久間会長



19時になると、まずは学生アルバイトさんによる「開会宣言」が行われました。
それから、佐久間会長の挨拶です。会長は「みんな、毎日ご苦労様です。サービス業は、年末年始は多忙なものです。今日は、ようやく『癒し』の時が来たという感じですね。どうぞ、じゅうぶんに癒されて下さい。いよいよ、秋には新館が新築で完成しますよ!」と述べました。

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わたしも挨拶しました



続いて、わたしが登壇しました。わたしは「こんな時期になって、ようやく宴会ができますが、本当に毎日お疲れ様です。いつも、感謝しています。昨夜は高級クラブのホステスさんたちが『松柏園の料理とサービスは最高!』と喜んでいただきました」と言いました。
また、わたしは「NPO法人 抱樸」さんの受賞祝賀会では、支援を受けてこられた元ホームレスの代表の方が挨拶されて、「本当に頑張って生きてきて良かったです。今日は、こんなに美味しい御飯も食べられましたし!」と言って下さいました。松柏園の料理をそんなふうに言っていただいて、わたしは感動で涙が出ました」とも言いました。

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今夜は大いに楽しんで下さい!



それから、わたしは「みなさんの仕事は大変だと思います」と言ってから、以下のように述べました。「日々同じような仕事の繰り返しでルーティーンのように思われるかもしれませんが、それは錯覚です。この松柏園で結婚式、披露宴、宴会、祝賀会を開かれる方々は、一生に一回、年に一回という晴れがましい場なのです。そこで、お客様が輝くお手伝いをしているみなさんを、わたしは誇りに思います。どうぞ、今夜は日頃の疲れを吹っ飛ばして下さい。みなさん、大いに食べて飲んで歌って楽しんで下さい!」

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乾杯の音頭を取る山下総支配人
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カンパ〜イ!
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みんな、この日を待っていました!
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今夜も酒が進みます!
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松柏園の宮脇総料理長&三澤料理長と
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松柏園の山下総支配人と



続いて、松柏園ホテルの山下格総支配人が登壇しました。山下総支配人は「松柏園プライドを持って、頑張りましょう!」と挨拶してから乾杯となりました。
グラスを合わせて、華やかに宴会がスタートしました。日頃はサービスのプロとして活躍しているみなさんも、今夜はお客さんとして楽しんでいました。

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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影
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テーブルで記念撮影



日頃はなかなか話せない人たちとも言葉を交わしました。
差しつ差されつで、メートルも上がりますね。
楽しい会話に、さらにお酒が進みます。いや、ほんとに。
忘年会は有意義かつ楽しく過ぎていきました。

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「ガラスの少年」を歌うハートスタジオの2人
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パーティプロの3人による「本能寺の変」
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松柏園は「愛を叫べ」を熱唱♪
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たくさん出てきました!
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余興を楽しみました



宴会が盛り上がった頃、いよいよお待ちかねのカラオケ&余興大会です。
最初は、ハートスタジオの2人が「ガラスの少年」(Kinki Kids)を歌いました。
2人とも本物の小学生みたいな雰囲気でしたが、歌は上手でした。
続けて、パーティプロの学生アルバイトの3人が「本能寺の変」(エグスプロ―ジョン)を披露、キレキレのダンスも見せてくれました。それから、松柏園ホテルの精鋭陣が「愛を叫べ」(嵐)を熱唱してくれました。ダンスにも熱が入っていました。

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しぶしぶステージに上がりました



最後は、社長であるわたしの番が来ました。カラオケが苦手なわたしは、しぶしぶステージに上がりました。みなさんからのリクエストで、ブログ「創立50周年記念祝賀会」で紹介した昨年11月18日の祝宴と同じく、北島三郎の「まつり」を歌いました♪
今日は、ノー・コラボ、ノー衣裳・ノー演出なので、頼りになるのは自分のノドだけです!

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イントロの口上で、つかみはOK牧場!



イントロの部分で、「年がら年じゅう、お祭り騒ぎ。初宮祝に七五三、成人式に結婚式、長寿祝に葬儀を経て法事法要・・・人生は祭りの連続でございます。冠婚葬祭のサンレーが50周年を迎えたよ。さらに今日は松柏園と関連の進発式とあっちゃ、こりゃ〜めでたいなあ〜。今日は祭りだ! 祭りだ!」と言うと、早くも会場が熱狂の坩堝と化しました。
よし、つかみはOK牧場! いっちょ、やってやるか!

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男は〜ま〜つ〜り〜を〜♪
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歌いながら客席に降りました
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客席で熱唱しました♪
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再びステージへ・・・・・・
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今夜もハッスルしちまいました!
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これが松柏園の祭り〜だ〜よ〜♪



わたしが「男は〜ま〜つ〜り〜を〜♪」と歌い始めると、会場の熱気は最高潮!
1番の途中でステージを降りて客席に向かうと、握手攻めに遭いました。
最後の「これが日本の祭り〜だ〜よ〜♪」の歌詞を「これが松柏園の祭り〜だ〜よ〜♪」に替えて歌い上げると、興奮が最高潮に達しました。まさに、ちょっとしたディナーショーといった感じでしたが、最後は割れんばかりの盛大な拍手が起こり、感激しました。

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いや〜社長、最高ッスねぇ!!
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古庄&盛合のベテラン・コンビと
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大抽選会のようす
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当たりました!
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当たって良かったね!
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ハリーに似た犬の人形が・・・泣けてくる!



カラオケ&余興大会の後は、豪華賞品が当たる大抽選会です。
なんと、わたしにも賞品が当たりました。ふつう、わたしが当たっても辞退するのですが、今夜は辞退せずに貰うことにしました。なぜなら、ブログ「ありがとう、ハリー!」に書いた、2010年8月25日に亡くなった愛犬ハリーにそっくりの犬の人形がついたアイビーだったからです。あの日はハリーが亡くなった直後に、松柏園で「全国冠婚・衣裳責任者会議」の社長訓話をしました。あのときに一緒だったメンバーが今夜この場にもたくさんいます。わたしは「天国のハリーが、みんなに会わせてくれたのかもしれないな」と思いました。

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超豪華な社長賞を手渡しました
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超豪華な会長を渡す佐久間会長



大抽選会では、社長賞もありました。超高級ヒーターです。
わたしが引くと、洋食の松岡さんに当たりました。
最後は、会長賞です。賞品は、超高級空気清浄器でした。
佐久間会長が引くと、なんと、松柏園の宮脇利夫総料理長に当たりました。
宮脇総料理長はとても喜んで、「いよいと新しい建物がオープンしますが、それに負けずに松柏園の味、サービスを追求していきましょう」と力強く述べました。

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中締めは「末広がりの五本締め」で
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最後は全員で集合写真を撮影



そして、(株)ハートピアの古庄和雄ゼネラルマネジャーが中締めの挨拶をしました。
古庄GMは「みなさん、ぜひ健康でいて下さい。みなさんが健康で幸福なら、素晴らしいホスピタリティ・マインドが発揮できます。これからも頑張りましょう!」と言って、サンレーグループ名物の「末広がりの五本締め」で締め括りました。最後は全員で集合写真を撮影しました。
本当に、みなさんと心を通わせることのできた素晴らしい進発式でした。
みなさん、どうも、ありがとうございました。これからも、よろしくお願いします!



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2017年2月13日 佐久間庸和

[人生の四季]「古事記」の舞台に感動

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14日はバレンタインデーですが、わたしは朝から東京に出張です。
全互協の施行支援機構運営委員会が開催され、委員として参加するのです。
さて、「サンデー毎日」2017年2月26日号が発売されました。
わたしは同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第68回目のタイトルは、「『古事記』の舞台に感動」です。

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「サンデー毎日」2月26日号



1月28日、わが社は「サンレー文化アカデミー」のイベントとして、東京ノーヴィレパートリーシアターによる舞台「古事記〜天と地といのちの架け橋〜」を上演しました。会場は北九州芸術劇場でした。 東京ノーヴィレパートリーシアターは、東京・下北沢を拠点として多彩な活動を展開する劇団です。芸術監督は、ロシア功労芸術家のレオニード・アニシモフです。昨年、同劇団はロシア公演を行い、「古事記」を上演しましたが、「言語や民族を超えた普遍性がある」と超満員の観衆から絶賛を受けました。



原作は、宗教哲学者である鎌田東二氏の力作『超訳 古事記』(ミシマ社)です。
この舞台、わたしは一昨年の秋に初めて観たのですが、まことに幻想的な演劇でした。第一部では『古事記』の冒頭部分の「天地のはじめ」が表現されます。冒頭から、いきなり劇場内が真っ暗闇になって驚きました。闇から浮かび上がる神々はすべて白い装束を身にまとっていました。



このとき、わたしはなぜ神々や神主が白い装束で、加えて死者も白装束なのかを理解しました。闇から出現する色は白をおいて他にはなく、また闇に溶け込む色も白以外にはありません。おびただしい数の神々の顔は一様に白く塗られ、いずれも笑みを浮かべています。一時間近くも胡坐をかいた後に垂直にスクッと立ち上がる俳優さんたちの脚力には感嘆しました。やはりプロの役者は凄い!



第二部では、最愛の妻を喪ったイザナギが嘆き悲しむ場面から始まります。そう、『古事記』とは、悲嘆から回復するグリーフケアの物語なのです。そして、グリーフケアとは、闇に光を射すこと。「天の岩戸」という洞窟に閉じ籠もっているアマテラスを明るい世界へ戻すことです。



そして、それが「むすび」につながります。「SUNRAY(太陽の光)」と「産霊(むすび)」がグリーフケアを介することによって直結することに、わたしは感動しました。わが社は、今後もグリーフケアに努めたいです。


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「サンデー毎日」2月26日号の表紙



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2017年2月14日 佐久間庸和

[私的なこと]バレンタインデー

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今日はバレンタインデーですが、わたしは朝から東京に出張です。
全互協の施行支援機構運営委員会が開催され、委員として参加するのです。
なんか毎年、バレンタインデーには業界の会議が入っているような気がします。
出張で不在にもかかわらず、会社の社長室には今年もたくさんチョコが届きました。
わたしの大好きな「星の王子さま」のチョコも頂きました。わーい、わーい!ヽ(*゜∀゜)ノ

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社長室に届いたチョコの一部



バレンタインデーは、世界各地で男女が愛を誓い合う日とされますが、もともとは西方教会に伝わる聖ウァレンティヌスの記念日です。彼は、3世紀後半にローマ皇帝の迫害によって殉教したキリスト教の聖人です。
日本では、女性が男性に愛の告白として、チョコを贈る習慣があります。
その最初の仕掛け人としては、モロゾフ、メリーチョコレートカムパニー、森永製菓、伊勢丹、ソニープラザなど諸説あるようです。



きっと、妻と次女、それから東京に住んでいる長女も手作りチョコ&クッキーを贈ってくれているはずです。出張から帰ったら、おそらく書斎の机に置かれていることでしょう。楽しみ!
それから、2月14日で、ブログを再開してから丸4年になります。
早いものですね。これからも、よろしくお願いいたします!



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2017年2月14日 佐久間庸和

[お知らせ]雛の膳

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寒さの中にも次第に春の訪れを感じるようになりました。
スーパーリニューアルが着々と進行する松柏園ホテルからのお知らせです。
2月27日(月)、「雛の膳」を開催いたします。

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松柏園ホテル
四季を味わう日本料理の会「雛の膳」
日 時:2017年2月27日(月)
受 付:18:00
開 演:18:30
会 場:松柏園ホテル グランフローラ
金 額:お一人様 10,000円(税サ込) 【予約制】
※和食会席料理・フリードリンク



四季折々の旬の食材と対話しながら、
素直にその旨味を表現。
厳選された素材と器、繊細な盛り付けに、
まさに美食を感じさせる日本料理の会。
心豊かになる上質なひとときをお過ごしください。

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わたしたちがご案内いたします!



≪ご予約・お問合せ≫
松柏園ホテル
住 所:北九州市小倉北区上冨野4−1−25
TEL:093−511−2228
ホームページはこちら
http://www.shohakuen.com



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2017年2月15日 佐久間庸和

[こころの一冊]『超思考』 

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第41回目は、「サンデー新聞」2011年7月2日号に掲載されました。
わたしは、『超思考』北野武著(幻冬舎)を紹介しました。

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「サンデー新聞」2011年7月2日号



今や「世界のキタノ」となった著者が、政治、教育、芸術などをはじめ、最近の日本で気になった出来事についての考えを縦横無尽に綴ったエッセイです。ものすごい猛毒を含んだ本かと思っていたのですが、著者は正論しか言っていませんでした。
でも、ただの正論に終わらせず、一見、過激な暴論のように思わせるところがエンターテイナーとしての一流のテクニックなのでしょうね。
いわゆる「たけし節」は非常に歯切れがよく、読んでいても気持ち良かったです。



本書には全部で19の「考」と銘打ったエッセイが収められています。わたしは特に第十五考「師弟関係」と第十八考「目に見えないこと」に共感しました。まず「師弟関係」ですが、なぜ、たけし軍団の弟子たちに礼儀を教え、厳しく躾けたのか。著者は、「礼儀を躾けるのは、それがこの社会で生きていく必要最小限の道具だからだ」と述べています。



第十八考「目に見えないこと」にも非常に共感させられました。毎朝毎晩、仏壇を拝んでいるという著者は、「仏壇を媒介にして、昔の日本人は死者と一緒に生きていたのだ」と述べます。
自分にとって本当に大切な人を失ったときに、そのこととどう折り合いをつけるか。誰よりも大切な人の死を、自分にどうやって受け入れさせるか。あるいは、その喪失感をいかにして乗り越えるか。そこにはクッションが必要であり、著者は母親を亡くしてから仏壇に手を合わせるようになったそうです。



著者の自宅の仏壇には、亡き母親だけでなく、漫才の師匠とか、黒澤明監督とか他にもいろんな人が入っています。それらの人々の位牌があるわけではありません。写真だったり、手紙だったり、形見だったり、とにかく著者がその人を偲ぶよすがとなる何かが入っているというのです。そして、ことあるごとに著者は死者たちに語りかけたり、報告したり、相談したりしているそうです。



いわば死者と同居生活をしている著者は、次のように述べます。
「彼らが本当にあの世から俺を見てくれているのかどうかはわからない。答えは、自分が死ぬまでわからないだろう。わからなくていい。俺はその答えを知るのを、死ぬときの楽しみにしている。ただ彼らへの感謝の気持ちだけは忘れたくない」
漫才時代の猛烈な毒舌や、監督した映画における過激な暴力描写などから、わたしは著者を誤解していたようです。じつは高い倫理性を持った人なのだと認識を改めました。
全日本人必読の名著です。

超思考 (幻冬舎文庫)

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2017年2月16日 佐久間庸和


[業界だより]全互連・横浜研修会

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16日、全互連西日本ブロックの研修会が開催されました。
場所は横浜です。数年ぶりに、わたしは横浜を訪れました。日本セレモニーさんの結婚式場「ノートルダム横浜みなとみらい」を視察させていただきました。
この日の首都圏はとても暖かく、終日コートが不要でした。

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JR横浜駅前で
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ノートルダム横浜みなとみらい」の前で



わたしは、赤坂見附の定宿から新橋経由で横浜に向かいました。
横浜は以前、長女が住んでいたので何度も訪れました。JR横浜駅前のシェラトンホテルや高島屋も懐かしいです。横浜駅で松柏園ホテルの山下格総支配人と合流して、「みなとみらい」の現地に向かいました。

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バンケット「THE CLUB]にて
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バンケット「THE YARD]にて
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バンケット「THE TEAHOUSE」にて
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バンケット「THE BARN]にて
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バンケット「THE CANAL]にて
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バンケット「THE LOFT]にて



ノートルダム横浜みなとみらい」の視察は16時からスタートしました。
「マンハッタンスタイル」を謳い文句に、ニューヨークトレンドを取り入れた6つの会場と2つの教会が彩る自由と個性の溢れる大人のウエディング空間を見せていただきました。
まずは、「THE CLUB」「THE YARD」「THE TEAHOUSE」「THE BARN」「THE CANAL」「THE LOFT」の6つのバンケットを見せていただきました。

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チャペル「THE WAREHOUSE」にて
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チャペル「THE OCEAN]にて



それから、「THE WAREHOUSE」と「THE OCEAN」の2つの教会を見せていただきました。「THE WAREHOUSE」は鏡を使って広く見える空間で、横浜の赤レンガから次第にモダンなデザインに変化していくさまが幻想的でした。
また、「THE OCEAN」は海の底のサーフボードに映った十字架という絵画的なイメージに魅了されました。天井には水泡を模したガラスもたくさん吊り下がっており、わたしはアンデルセンの『人魚姫』の物語を連想しました。

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集合写真を撮影しました
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懇親会の冒頭、歓迎の挨拶をする神田会長
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全互連会長として、わたしが挨拶しました



視察の後は、懇親会です。最初に、参加者全員で集合写真を撮影しました。
日本セレモニーの神田忠社長から歓迎の御挨拶を頂戴しました。続いて、全互連会長として、わたしが挨拶をいたしました。わたしは、まず、「佐久間でございます。今日は素晴らしい施設を見せていただき、神田会長をはじめ、日本セレモニーの皆様に心より御礼を申し上げます。ハードももちろん素晴らしいですが、デザインの斬新さに強い感銘を受けました。進化の最前線にある結婚式場であると痛感しました」と言いました。

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日本セレモニーさんへの想いを述べました



それから、わたしは「下関からスタートされた日本セレモニーさんが全国各地に展開され、その社名のとおりに日本を代表する冠婚葬祭企業へと発展されたことは本当に素晴らしいことであると思います。全互連のお仲間に、こんな立派な企業があることは、わたしたちにとって大きな励みであり、誇りであります!」と言いました。

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みんなで困難を乗り切って行きましょう!



最後に、「互助会業界は激流の中にありますが、ぜひ、みんなで力を合わせて、さまざまな困難を乗り切って行きましょう!今夜は大いに情報交換して、有意義な時間を過ごしていただきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします!」と述べました。

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カンパ〜イ!



その後、ユウベルの上田勝久社長による乾杯の音頭で宴が開幕しました。
実際の婚礼料理をいただきましたが、どれも美味しかったです。特に、ステーキがとびきり美味でした。赤ワインも美味でした。オードブルからデザートまで大満足でした。

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ステーキが絶品でした!



わたしは神田会長と同じテーブルでしたが、会話の花が咲きました。
わたしが子どもの頃に松柏園でお守りをしていただいた話からはじまり、宗教学者の島田裕巳氏とわたしの共著である『葬式に迷う日本人』(三五館)の感想などもいただきました。神田会長から同書に過分な評価を頂戴し、恐縮いたしました。

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中締めの挨拶をする荒木ブロック長



最後は、西日本ブロックの荒木ブロック長の中締めの挨拶で終了しました。
その後は神田会長のご好意により、会場を替えて二次会が行われました。
ここでも、美味しいチーズや生ハムをつまみに、ジントニックや赤ワインを飲みました。気持ち良く酔わせていただきました。神田会長、大変ごちそうさまでした!

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日本セレモニーの神田忠会長と



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2017年2月17日 佐久間庸和

[会社だより]サンレーにとって大切なこと

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17日、東京から北九州に戻りました。
東京も北九州も、春一番が吹きました。18日の北九州も暖かいです。
早朝から松柏園ホテルの神殿で月次祭が行われました。いつものように、戸上神社の是則神職が神事を執り行って下さいました。祭主であるサンレーグループ佐久間進会長に続いて、わたしが参列者を代表して玉串奉奠しました。

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月次祭のようす
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一同礼!



神事の後は、「佐久間塾」改め「天道塾」を開催しました。
この日は土曜日で松柏園も婚礼などで会場が埋まっており、いつもの「グランフローラ」ではなく、「ザ・ジュエル・ボックス」を会場にしました。

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一同礼!
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天道塾のようす



最初に佐久間会長が檀上に立ち、訓話をしました。
会長は、WEBシステムに写っている各地の社員に向かって話しかけました。そして、「第二創業期を活力あるものにするために、今日は『サンレーにとって大切なこと』というテーマで話をしてもらいます」と言って、降壇しました。

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冒頭に語る佐久間会長
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発表する東常務
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聴く人びと
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発表する松田取締役
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聴く人びと
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最後は、もちろん一同礼で・・・



それから、東孝則常務、松田哲男取締役の2人が壇上に立ちました。
そして、それぞれの立場で「サンレー」というテーマで話をしました。
内容は企業秘密なので、ここに書くわけにはいきません。(笑)
わたしは、ちょっと風邪気味だったのとインフルエンザ予防でマスクをして2人の話を聴きました。最後は、恒例の「一同礼!」で終了しました。



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2017年2月18日 佐久間庸和

[こころの一冊]『もう、ひとりにさせない』  

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ブログ「抱樸受賞報告会」で紹介したように、「隣人愛の実践者」こと奥田知志さんが理事長を務める「NPO法人 抱樸」さんがこのたび、読売福祉文化賞と第1回賀川豊彦賞をW受賞され、その受賞報告会が松柏園ホテルで開催されました。わたしも祝辞を述べました。
ところで、連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第42回目は、「サンデー新聞」2011年8月6日号に掲載されました。
奥田知志著『もうひとりにさせない』(いのちのことば社)を紹介しました。

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「サンデー新聞」2011年8月6日号



牧師である著者は、ホームレスの人々の支援活動を続けています。
ギリシャ語の「アガペー」は「無償の愛」とされます。
クリスチャンは常にこの「愛」を意識すべきであり、自己愛に完結してはなりません。
著者は、夜になると路上で寝るホームレスの人々に声をかけて回ります。
夜回りをした数時間後、著者は彼らを路上に残したまま自宅の暖かい部屋に戻り、子どもたちが眠るベッドにもぐり込みます。



ついさっきまで、路上生活者たちに親身に声をかけていた自分が暖かい寝床にいることに対し、「私はいったい何をやっているんだろう」と自問するそうです。
ですから、著者はホームレス支援の現場でアガペーを実践しているのではなく、それどころか全く逆で、夜間パトロールのたびに、自分がいかにアガペーから程遠い存在であるかを思い知らされるというのです。著者のホームレス支援には覚悟があり、「筋金入り」なのです。



ホームレス支援において重要なのは、「ハウスレス」と「ホームレス」という二つの困窮という視点だそうです。ハウスレスは「家」に象徴される、食糧、衣料、医療、職などあらゆる物理的困窮。ホームレスは「家族」に象徴されてきた関係を失っていること、すなわち関係的困窮。著者は、この二つの視点から困窮者の支援を行ってきました。



東日本大震災の発生後、著者の視線は被災者へと向かいました。傷ついた多くの人を癒すことは容易ではないとしながらも、著者は本書の「あとがき」で述べます。
「理由なき苦難は、私たちを自責へと向わせる。家族を助けてやれなかった悔しさ、弔うことさえままならない現実。皆、自分を責める。時に愛は、そのような表現をとる。だが、そうせざるを得ないのなら私も一緒に苦しみたい」



本書によく出てくる「傷」という言葉は「絆」という言葉に結びついています。長年支援の現場で著者が確認し続けたことは、「絆」には「傷」が含まれているという事実だというのです。 誰かが自分のために傷ついてくれる時、自分は生きていてよいのだと知ります。同様に、自分が傷つくことによって誰かが癒されるなら、自分が生きた意味を見出せるというのです。



著者が提唱した「絆プロジェクト北九州」によって、多くの東北の被災者の方々が北九州に移住してこられました。北九州市が真に「ハートフル」都市をめざすなら、まさに正念場でした。微力ながら、わたしも協力させていただきました。わたしは同年齢の著者を無縁社会を乗り越えるという共通の目的を持った「同志」であり、「戦友」であると思っています。

もう、ひとりにさせない

もう、ひとりにさせない






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2017年2月18日 佐久間庸和

[こころの一冊]『困ってるひと』

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第43回目は、「サンデー新聞」2011年9月3日号に掲載されました。
わたしは、『困ってるひと』大野更紗著(ポプラ社)を紹介しました。

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「サンデー新聞」2011年9月3日号



「難病女子による、画期的エンタメ闘病記!」として、大変な話題になった本です。
この世に困っている人は多いでしょうが、本書の著者ほど困っている人はいません。
「はじめに」の冒頭で、著者は次のように自己紹介を行っています。
「わたしは、この先行き不安、金融不安、就職難、絆崩壊、出版不況、鬱の嵐が吹き荒れ、そのうえ未曾有の大災害におそわれた昨今のキビシー日本砂漠で、ある日突然わけのわからない、日本ではほとんど前例のない、稀な難病にかかった大学院生女子、現在26歳」



著者の病気は「筋膜炎脂肪織炎症候群」で、「皮膚筋炎」という、これもまた難病を併発しています。自己免疫疾患の専門医でないかぎり、病名からは、どんな病気かの推測はほとんどできません。しかし著者がいかに困っているかは、次の一文からもわかるでしょう。
「この原稿を打ち込むキーをたたいている今も、1日ステロイドを20ミリグラム服用し、免疫抑制剤、解熱鎮痛剤、病態や副作用を抑える薬、安定剤、内服薬だけで諸々30錠前後。目薬や塗り薬、湿布、特殊なテープ、何十種類もの薬によって、室内での安静状態で、なんとか最低限の行動を維持している」



「それでも症状は抑えきれず、24時間途切れることなく、熱、倦怠感、痛み、挙げればきりのないさまざまな全身の症状、苦痛が続く」
このように著者が抱えている難病の厄介さはハンパではありません。それを深刻ぶらずに、暗くならずに、著者はきわめて明るくユーモラスな言葉で綴ってゆきます。



困難に困難が重なる自身の境遇について「試練のミルフィーユか! わたしゃブッダか!」とひとり自分に突っ込みを入れた後、このように述べます。
「難病患者となって、心身、居住、生活、経済的問題、家族、わたしの存在にかかわるすべてが、困難そのものに変わった。当たり前のこと、どうってことない動作、無意識にできていたこと、『普通』がとんでもなく大変」



それこそ著者にとって、毎日の毎瞬間が「言語に絶する生存のたたかい」であるというのです。発病してからの彼女が生きた世界は、はっきり言って、前人未到の道でした。人どころか、獣も通った跡がないような道を自ら開拓しつつ、著者は今日まで生きてきたのです。そんな体験からの言葉には、圧倒的な迫力と説得力があります。
世の困っている人たちに読んでほしい本です。生きる気力が湧いてきます!

困ってるひと

困ってるひと






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2017年2月20日 佐久間庸和

[人生の四季]神話について考える   

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21日、「サンデー毎日」2017年3月5日号が発売されました。
ネットで見た同誌の表紙はまたしても黒塗り。やれやれですね!
その正体は、ジャニーズ事務所の「タッキー&翼」の今井翼です。
わたしは同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第69回目のタイトルは、「神話について考える」です。

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「サンデー毎日」2017年3月5日号



前回、 東京ノーヴィレパートリーシアターによる舞台「古事記〜天と地といのちの架け橋〜」を紹介しました。観劇後、ロシア功労芸術家のレオニード・アニシモフ氏、舞台の原作者で宗教哲学者の鎌田東二氏、そしてわたしの3人でトークショーを 北九州芸術劇場で行いました。そこで、「神話」の意味について大いに語り合いました。



わたしは「人間は神話を必要とする動物」であり、神話とは宇宙の中に人間を位置づけることではないかと考えます。世界中の民族や国家は自らのアイデンティティーを確立するために神話を持っています。そして、世界中の神話の中でも最も有名なのが『ギリシャ神話』です。ヨーロッパ人の「こころ」は『聖書』と『ギリシャ神話』からできていると言えます。古代ギリシャ人はヨーロッパの中でもとりわけ素晴らしい神話を創造しました。そして、神々や英雄や人間や動物についての驚くばかりの物語を指すときに現在用いられている「神話」という呼び名を生み出したのも、古代ギリシャ人です。



『古事記』は、『日本書紀』と並び、日本人にとって最も重要な書物です。
ともに日本の神話が記されており、両書を総称して「記紀」といい、その神話を総称して記紀神話と呼びます。周知のように、『古事記』は日本最古の歴史書であり、『日本書紀』は最古の官撰の正史とされます。じつは、日本神話には世界中の神話の断片が詰まっています。



文化人類学者のレヴィ・ストロースは、世界各地に散在する神話の断片が『古事記』や『日本書紀』に網羅され集成されている点に注目しました。構造人類学を提唱した彼は、他の地域ではバラバラの断片になった形でしか見られないさまざまな神話的要素が記紀ほどしっかりと組み上げられ、完璧な総合を示している例はないといいます。いわば、世界の神話の集大成が日本神話であると述べているわけです。
こんな世界に誇るべき『古事記』をご一読あれ!

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「サンデー毎日」2017年3月5日号



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2017年2月21日 佐久間庸和

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