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Channel: 佐久間庸和の天下布礼日記
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[人生の四季]人は老いるほど豊かになる

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13日、スターフライヤーで東京に向かいます。
「サンデー毎日」2016年9月25日号が出ました。表紙は「おそ松さん」です。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
じつは今月末で連載開始からちょうど1年となり、終了の予定でした。
しかし、非常に好評とのことで連載継続が決定しました。ありがたいことです。
これからも、日本人が幸せになる「こころ」と「かたち」について書いていきます。
第47回目のタイトルは「人は老いるほど豊かになる」です。

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「サンデー毎日」9月25日号



9月19日は「敬老の日」です。「敬老」という考え方は、古代中国に生まれた儒教に由来します。わたしは古今東西の人物のなかで孔子を最も尊敬しており、何かあれば『論語』を読むことにしています。その『論語』には次の有名な言葉が出てきます。



「われ十五にして学に志し、三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従って矩を踰えず」
60になって人の言葉が素直に聞かれ、たとえ自分と違う意見であっても反発しない。70になると自分の思うままに自由にふるまい、それでも道を踏み外さないようになった。



ここで、孔子は「老い」を衰退ではなく、逆に人間的完成としてとらえています。ブッダは「生老病死」を苦悩としましたが、孔子は大いに「老い」を肯定したのです。
孔子と並ぶ古代中国の哲人といえば老子ですが、老子の「老」とは人生経験を豊かに積んだ人という意味です。また、老酒というように、長い年月をかけて練りに練ったという意味が「老」には含まれているのです。
世間には、いわゆる「老いの神話」というものがあります。高齢者を肉体的にも精神的にも衰退し、ただ死を待つだけの存在とみなすことです。すなわち、老人とは「孤独」「無力」「依存的」「外見に魅力がない」「頭の回りが鈍い」などとする見方です。



しかし、物事というのは何でも見方を変えるだけで、ポジティブなイメージに読み替えることが可能だ。たとえば、高齢者は孤独なのではなく、「毅然としている」。無力なのではなく、「おだやか」。依存的なのではなく、「親しみやすい」。外見に魅力がないのではなく、「内面が深い」。そして、頭の回りが鈍いのではなく、「思慮深い」といったふうにです。
神道では、「老い」を神に近づく状態としてとらえ、その最短距離にいる人間を「翁」と呼びます。これこそ真の「老いの神話」ではないでしょうか。人は老いるほど豊かになるのです。

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「サンデー毎日」9月25日号の表紙



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2016年9月13日 佐久間庸和


[こころの一冊]『街場の教育論』  

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第15回目は、「サンデー新聞」2009年5月23日号に掲載されました。
わたしは、『街場の教育論』内田樹著(ミシマ社)を紹介しました。

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サンデー新聞」2009年5月23日号



教育をテーマにした本としては、最近で一番読まれた本です。
著者は、神戸女学院大学の文学部教授です。専門は、フランス現代思想、映画論、武道論などですが、現代社会のあらゆる問題を「街場」の発想でめった斬りにしていきます。その快刀乱麻ぶりにはスカッとした爽快感を覚えます。本書の帯には、「教育には、親も文科省もメディアも要らない!?教師は首尾一貫していてはいけない!?日本を救う、魂の11講義!」とのコピーが踊り、「全国の先生方 必読です!!」とも書かれています。



昨今、「教育改革」とか「教育再生」などのスローガンが、どうも空しく響きます。
著者は、日本の教育が「こんなふう」になったのは、教育界だけでなく、わたしたち全員が犯人であると断言します。そして、「他者とコラボレーションする能力」を育てることこそ最優先の課題だと述べます。今の時代が失ったいちばん大切なものは、「仲間と互助的な共同体を作って、貧しい資源を分かち合う」という作法であると、著者は主張します。わたしも「相互扶助」や「隣人愛」が現代のキーワードではないかと思っていましたので、大いに共感しました。



また、「葬礼」を非常に重視していることにも共感しました。葬礼は「宗教教育」の基本原理です。葬礼をもっとも重んじた人物こそ、かの孔子です。各地の藩校や寺子屋の歴史に明らかなように、孔子の教えは久しく日本の教育制度の根幹にありました。
当然、現代においても、教育プログラムは「礼」すなわち葬送儀礼の意義と作法の習得を教育課題の第一に掲げるべきだといいます。すべての社会集団は「正しい葬礼」の必要性を信じており、これが新しい教育が出発すべき前提であると著者は説くのです。



いじめにしろ自殺にしろ、子どもたちが「いのち」を軽んじるところに問題があります。「いのち」のセレモニーである葬儀に、子どもたちはもっともっと参加するべきです。
この具体的な提言と知的好奇心に満ちた教育論を読んで、心からそう思いました。

街場の教育論

街場の教育論



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2016年9月14日 佐久間庸和

[こころの一冊]『トムは真夜中の庭で』 

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第18回目は、「サンデー新聞」2009年7月18日号に掲載されました。
『トムは真夜中の庭で』フィリパ・ピアス著 高杉一郎訳(岩波少年文庫)を紹介しました。

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サンデー新聞」2009年7月18日号



夏休みは心おどるもの。わたしの夏休みの思い出は、いつも読書の記憶と結びついています。小学校から大学まで、長い夏休みの間にさまざまな本を読みあさりました。
旅行にも出かけましたが、必ず何冊かの本を持ってゆきました。旅先で本を読む楽しみは、また格別です。わたしにとっての夏の訪れは、「さあ、面白い本がたくさん読めるぞ!」というワクワク感につながっています。



そんな夏に読んだ多くの本の中で、とくに忘れられないのが、今回ご紹介する『トムは真夜中の庭』です。最初に読んだのは小学5年生の時でした。
物語の主人公は、知り合いの家にあずけられた孤独な少年トムです。彼は、真夜中に古時計が13回時を打つのを聞きます。そして、昼間はなかったはずの庭園に誘い出され、ハティという名前のヴィクトリア時代の少女と友だちになります。



いわゆるタイムファンタジーの古典ですが、「時間とは何か」や「思い出とは何か」といった大事なテーマが自然に心に浮かんできます。
わたしは最近、高齢者の方が自らの人生を振り返るための『思い出ノート』(現代書林)というものを刊行したのですが、人間にとって本当の宝物とは「思い出」に他なりません。『トムは真夜中の庭で』を読めば、「思い出」についての考え方が良い意味で少し変わるのではないでしょうか。



また、アルツハイマー症候群の方を介護されているような方にも一読をおすすめします。そう、本書は児童文学の傑作ですが、大人が読むべき本でもあるのです。
とても興味深いストーリーですが、おそらく結末は容易に想像がつくと思います。この物語に似た本や映画もたくさん存在します。おそらくは、本書が同タイプのあらゆるファンタジーの原型になっているのでしょう。



『秘密の花園』みたいに庭園の魅力を描き、『モモ』みたいに時間の不思議を描いている。そして、あらゆる世代の少年・少女が抱く「憧れ」や「希望」を美しく描いた物語でもあります。大人が読めば、たまらなくなつかしい気持ちになるはずです。
夏休みに、ぜひ親子でお読み下さい。



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2016年9月15日 佐久間庸和

[こころの一冊]『トムは真夜中の庭で』 

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第17回目は、「サンデー新聞」2009年7月18日号に掲載されました。
『トムは真夜中の庭で』フィリパ・ピアス著 高杉一郎訳(岩波少年文庫)を紹介しました。

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サンデー新聞」2009年7月18日号



夏休みは心おどるもの。わたしの夏休みの思い出は、いつも読書の記憶と結びついています。小学校から大学まで、長い夏休みの間にさまざまな本を読みあさりました。
旅行にも出かけましたが、必ず何冊かの本を持ってゆきました。旅先で本を読む楽しみは、また格別です。わたしにとっての夏の訪れは、「さあ、面白い本がたくさん読めるぞ!」というワクワク感につながっています。



そんな夏に読んだ多くの本の中で、とくに忘れられないのが、今回ご紹介する『トムは真夜中の庭』です。最初に読んだのは小学5年生の時でした。
物語の主人公は、知り合いの家にあずけられた孤独な少年トムです。彼は、真夜中に古時計が13回時を打つのを聞きます。そして、昼間はなかったはずの庭園に誘い出され、ハティという名前のヴィクトリア時代の少女と友だちになります。



いわゆるタイムファンタジーの古典ですが、「時間とは何か」や「思い出とは何か」といった大事なテーマが自然に心に浮かんできます。
わたしは最近、高齢者の方が自らの人生を振り返るための『思い出ノート』(現代書林)というものを刊行したのですが、人間にとって本当の宝物とは「思い出」に他なりません。『トムは真夜中の庭で』を読めば、「思い出」についての考え方が良い意味で少し変わるのではないでしょうか。



また、アルツハイマー症候群の方を介護されているような方にも一読をおすすめします。そう、本書は児童文学の傑作ですが、大人が読むべき本でもあるのです。
とても興味深いストーリーですが、おそらく結末は容易に想像がつくと思います。この物語に似た本や映画もたくさん存在します。おそらくは、本書が同タイプのあらゆるファンタジーの原型になっているのでしょう。



『秘密の花園』みたいに庭園の魅力を描き、『モモ』みたいに時間の不思議を描いている。そして、あらゆる世代の少年・少女が抱く「憧れ」や「希望」を美しく描いた物語でもあります。大人が読めば、たまらなくなつかしい気持ちになるはずです。
夏休みに、ぜひ親子でお読み下さい。



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2016年9月16日 佐久間庸和

[会社だより]経理責任者会議

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15日、東京から北九州に戻りました。数日前から首の調子がどうも良くありません。
寝違えたというか、首を回すと痛いのです。「借金で首が回らなくなったかな?」とも思いましたが、現在のわが社はほぼ無借金なので、そんなはずもありません。それで北九州空港に到着すると、そのまま整体治療院を訪れて治療してもらいました。それから松柏園ホテルへ向かい、サンレーグループの全国経理責任者会議の懇親会に出席しました。

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最初は一同礼!
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社長訓話のようす



翌16日の11時から、サンレー本社の会議室で社長訓話を行いました。
最初に、「オックスフォード大学が大胆な予測を発表・・・10年から20年後、約47%の人の仕事がなくなる!?」という興味深いネット記事の内容を紹介しました。
オックスフォード大学のオズボーン准教授は、「技術の進歩がめざましい機械による自動化によって、どのぐらい人間の仕事が奪われてしまうのか」ということを分析しました。その結果、今後10年から20年ほどで約半数の仕事が自動化されるリスクが高いという結論が出ました。特に、以下の仕事は90%以上の確率でなくなるといいます。すなわち、銀行の融資担当者 、電話オペレーター 、レジ係 、ネイリスト、弁護士助手(パラリーガル)、ホテルの受付、 税務申告の代行者、 簿記・会計の事務員、 不動産ブローカー、 動物のブリーダー、 時計修理屋、 図書館の補助員、 塗装・壁紙張り、 造園・用地管理の作業員 などの仕事です。

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47%の仕事が消える!
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仕事の価値を大きく下げる3つの原因



しかし、わたしは「冠婚葬祭の仕事がなくなることはない」と言いました。なぜなら、わたしたちは儀式産業ですが、儀式とは人類で最も古い営みであり、かつ現在にまで続く普遍的な営みであるからです。もちろん、儀式も時代によってアップデートし、変化はしていきますが・・・。
わたしは、もうすぐ刊行予定である島田裕巳氏との共著『葬式に迷う日本人』(三五館)および『儀式論』(弘文堂)の内容に言及しながら、日本人の儀式について話しました。親に限らず、愛する肉親の葬儀をきちんとあげることは、人間として当然のことであることは言うまでもありません。きちんと冠婚葬祭という儀式を行うことが、きちんと人生を送ることにつながるのです。いま、改めて「儀式とは何ぞや」を問わねば、日本という国、日本人という民族は取り返しのつかない「奈落の底」に堕ち、人類社会からドロップアウトしてしまいます。

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冠婚葬祭業はなくならない!
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花形産業の変遷について



わたしは、就職活動中の学生を対象に講演する機会があります。学生さんたちに、どういう業界や会社をめざしているのかと聞くと、現時点で一番栄えている企業、脚光を浴びている企業が常に上位を占めていることに気づきます。そうした傾向は今に始まったことではありません。  
たとえば、昭和20年代に大学を卒業した人々は、砂糖、石炭、合繊などの分野の企業への志望が多かったといいます。そして有名大学を出た天下の秀才たちが入りました。30年代に入ると、鉄鋼や造船といった重工業に人気が集まりました。40年代には銀行や商社などが、50年代になると、それまでは低く見られていた保険や証券などの業界が、高額のボーナスなどの魅力もあって、名門大学出の秀才たちが続々と就職し始めました。しかし時代の変化とともに、かつての花形産業は次々に勢いを失っていった。当時、最難関の会社に意気揚々と入った人々は、その後サラリーマンとしてあまり充実感が味わえなかった人も多かったはずです。

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人類社会の流れ
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熱心にメモを取る人びと



わたしは、「人類社会の流れ」について話しました。
人類はこれまで、農業化、工業化、情報化という三度の大きな変革を経験してきました。それらの変革は、それぞれ農業革命、産業革命、情報革命と呼ばれます。第三の情報革命とは、情報処理と情報通信の分野で の化学技術の飛躍が引き金となった工業社会から情報社会への社会構造の革命で、そのスピードはインターネットの登場によって加速する一方です。そして、「情報化」からは「ソフト化」という社会のトレンドを表す新しいキーワードも 生まれました。
しかし、わたしは1988年に上梓した処女作『ハートフルに遊ぶ』(東急エージェンシー)において、時代はすでに「ソフト化」から「ハート化」 へと移行しているのではないかと述べました。 ハート化社会とは、人間の心というものが最大の価値を持つ社会のことです。

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熱心に聴く人びと



われわれの直接の祖先をクロマニョン人などの後期石器時代の狩猟や採集中心の生活をしていた人類とすれば 、狩猟採集社会は数万年という単位で農業社会に移行したことになります。そして、農業社会は数千年という単位で工業社会に転換し、さらに工業社会は数百年という単位で 20世紀の中頃に情報社会へ転進したわけです。それぞれの社会革命ごとに持続する期間が一桁ずつ短縮 しているわけで、すでに数十年を経過した情報社会が第四の社会革命を迎えようとしていると想定することは自然であると言えるでしょう。現代社会はまさに、情報社会がさらに高度な心の社会に変化しつつある「ハート化社会」なのではないでしょうか。
そして、ハート化社会の行き着く先には「心の社会」があります。

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「情報」とは何か?



もう何十年も前から「情報化社会」が叫ばれてきましたが、疑いもなく、現代は高度情報社会そのものです。経営学者ピーター・ドラッカー(1909〜2005)は、早くから社会の「情報化」を唱え、後のIT革命を予言していました。ITとは、インフォメーション・テクノロジーの略です。ITで重要なのは、もちろんI(情報)であって、T(技術)ではありません。
その情報にしても、技術、つまりコンピュータから出てくるものは、過去のものにすぎません。ドラッカーは、IT革命の本当の主役はまだ現われていないと言いました。
では、本当の主役、本当の情報とは何でしょうか。日本語で「情報」とは、「情」を「報(しら)」せるということ。「情」は現在では「なさけ」と読むのが一般的ですが、『万葉集』などでは「こころ」と読まれています。わが国の古代人たちは、「こころ」という平仮名に「心」ではなく「情」という漢字を当てたのです。求愛の歌、死者を悼む歌などで、自らのこころを報せたもの、それが『万葉集』だったのです。

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「情報」の真の意味について



すなわち、情報の情とは、心の働きにほかなりません。
本来の意味の情報とは、心の働きを相手に報せることなのです。
では、心の働きとは何か。それは、「思いやり」「感謝」「感動」「癒し」といったものです。
そして、真の情報産業とは、けっしてIT産業のことではなく、ポジティブな心の働きをお客様に伝える産業、つまりは冠婚葬祭業に代表されるホスピタリティ・サービス業のことなのです。
ハートフル・ソサエティ』(三五館)で述べたように、わたしは、次なる社会は人間の心が最大の価値をもつ「ハートフル・ソサエティ」であると思います。

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ハートフル・ソサエティは「リアル情報社会」だ!



ハートフル・ソサエティは「ポスト情報社会」などではなく、新しい、かつ本当の意味での「リアル情報社会」です。そこでは、特に「思いやり」が最重要情報となります。
仏教の「慈悲」、儒教の「仁」、キリスト教の「隣人愛」をはじめ、すべての人類を幸福にするための思想における最大公約数とは、おそらく「思いやり」という一語に集約されるでしょう。「心の社会」としてのハートフル・ソサエティとは「思いやり社会」の別名です。そして、「思いやり」を形にしたものこそ東洋の「礼」であり西洋の「ホスピタリティ」なのです。

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第7次産業としてのハートビジネス
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熱心に聴く人びと



ハートビジネスは、これからのハート化社会において産業の主流となってゆきます。
ハートビジネスには さまざまな業種がありますが、現在、「第3次産業」としてひととくくりにされています。 しかし、この第3次産業という概念は経済学者コーリン・クラークが1940年代に提案したものであり、時代遅れ以外の何ものでもありません。現在の産業は7つのレベルで分類するとわかりやすいでしょう。第1次と第2次は従来通りとして、第3次は手や足などによる「筋肉サービス」で、代表的な業種は洗濯業 、宅配業、運送業など。第4次は、いわゆる装置産業で、知恵によって開発して筋肉によって保守などをする 「複合サービス」。金融機関、私鉄、貸しビル、不動産業などがこれに含まれます。 第5次は「知恵のサービス」で、教師、コンサルタント、システム、エンジニアなど。マスコミやシンクタンクもここに入ります。第6次は「情緒サービス」で、レジャー施設業、映画会社、劇団、芸術家など。そして第7次が「精神サービス」で、冠婚葬祭業 、神社、寺院、教会などが含まれます。
つまり、高次の産業になればなるほど付加価値が高くなるわけです。

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冠婚葬祭業は「精神サービス」業の中核だ!
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熱心に聴く人びと



冠婚葬祭業は、第七次産業の中核をなす精神サービス産業です。
いま、日本人に広く儀式を提供する冠婚葬祭互助会の社会的役割と使命が問われています。たしかに、互助会というビジネスモデルが大きな過渡期にさしかかっていることは事実でしょう。その上で、わたしは、互助会の役割とは「良い人間関係づくりのお手伝いをすること」、そして使命とは「冠婚葬祭サービスの提供によって、たくさんの見えない縁を可視化すること」に尽きると考えます。そして、「縁って有難いなあ。家族って良いなあ」と思っていただくには、わたしたちのような冠婚葬祭業者が参列者に心からの感動を与えられる素晴らしい結婚式や葬儀を提供していくことが最も重要であると思います。

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「もてなし」「祝い」「弔い」「癒し」



「こころの社会」の聖典ともいえる『論語』には、「もてなし」「祝い」「弔い」「癒し」といった営みの意味が説かれています。そして、それはそのまま冠婚葬祭互助会業界の本業にほかなりません。互助会が儀式をしっかりと提供し、さらには「隣人祭り」などの新しい社会的価値を創造するイノベーションに取り組めば、無縁社会を克服することもできるはずです。
「豊かな人間関係」こそは冠婚葬祭事業のインフラであり、互助会は「有縁社会」を再構築する力を持っています。これからの時代、互助会の持つ社会的使命はますます大きくなると確信します。人間は神話と儀式を必要としています。今日は、そんな話をしました。
参加者はみんな、こちらが怖くなるような真剣な表情で話を聴き、熱心にメモを取っていました。訓話後は、昼食会です。みんなで松柏園の美味しい松花堂弁当をいただきました。

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最後はもちろん一同礼!
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昼食会で「いただきます!」
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これがサンレー流コンパだ!!(昨夜の二次会)



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2016年9月16日 佐久間庸和

[会社だより]読書の秋

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17日の早朝から松柏園ホテルの神殿で月次祭が行われました。
いつものように、戸上神社の是則神職が神事を執り行って下さいました。
祭主である佐久間進会長に続いて、わたしは参列者を代表して玉串奉奠しました。

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月次祭のようす
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柏手を打つ佐久間会長
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わたしも柏手を打ちました
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一同礼!



神事の後は、恒例の「平成心学塾」を開催しました。
最初に、 サンレーグループ佐久間進会長が檀上に立ち、訓話をしました。
会長は、WEBシステムに写っている各地の社員に向かって話しかけました。
創立50周年の日が近づき、わが社の新しいグランド・コンセプトの確立を呼びかけました。

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最初は一同礼!
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平成心学塾のようす
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訓話を行う佐久間会長



続いて、サンレー執行役員冠婚事業本部長の山下格本部長が話をしました。
山下本部長は、全面新築工事中の松柏園ホテル新館をはじめ、わが社の冠婚事業戦略について語りました。グランドコンセプトを「温故知新」とし、本館を「温故」、新館を「知新」と位置づけました。新館の外観イメージも発表され、一同とても興味深く見入っていました。山下本部長は、「料理といえば松柏園」という強みを生かして、さらなる飛躍を誓いました。

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NEW松柏園について説明する山下本部長
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温故知新のシナジー戦略
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NEW松柏園の新館イメージ
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料理といえば松柏園

それから、わたしが登壇しました。
わたしは、この日の14時半からブログ「ハートフル・ブックス記念講演会のお知らせ」で紹介したイベントが行われることを紹介し、以下のような話をしました。

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わたしが登壇しました
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読書の秋です!



「読書の秋」です。わたしは、これまでに多くの本を読んできました。
わたしは本を読むときに、その著者が自分ひとりに向かって直接語りかけてくれているように感じながら読むことにしています。高い才能を持った人間が、大変な努力をして勉強をし、ようやく到達した認識を、2人きりで自分に丁寧に話してくれるのです。何という贅沢でしょうか! ですから、わたしは、昔の日本の師弟関係のように、先生の話を正座して1人で聞かせていただくのです。

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中国の史書を読もう!
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熱心に聴く人びと



わたしは、もともと哲学や文学には目がありません。また、歴史書や伝記なども努めて読むようにしています。中国の書物を漢文で読むこともあります。幕末維新までのわが国の教育に大きな力となったものは、漢籍の素読、儒学の教養でした。なかんずく中国の歴史とそれに登場する人物とが、日本人の人間研究に大きく役立ったのです。
『史記』『十八史略』『三国志』『資治通鑑』『戦国策』などは当然読むべき教養書でした。
儒学嫌いで有名だった福沢諭吉ですら、『左伝』15巻を11度読み通して、その内容はすべて暗誦していたといいます。これが福沢の人間を見る目をつくったので、漢籍でまず鍛えられた頭脳で、蘭学や英語をやったから眼光紙背に徹する勢いで、たちまち西洋事情を見抜いてしまったのです。

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人間理解のための読書
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熱心に聴く人びと



中国は広大な大陸に広がる天下国家で、異民族による抗争の舞台であり、その興亡盛衰における権力闘争は、それ自体が政治のテキストであり、これに登場する人物は、大型、中型、小型、聖人もあれば悪党もあり、そのヴァラエティさは万華鏡の如くです。まさに人間探求、人物研究の好材料を提供してくれるわけで、日本人は中国というお手本によって人間理解の幅を大きく広げ、深めてきたと言えます。

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愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
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にこやかに聴く人びと



プロイセンの鉄血宰相ビスマルクに「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有名な言葉がありますが、西欧の人々は主にローマ帝国の衰亡史などを参考に人間理解をしてきました。生物のなかで人間のみが、読書によって時間を超越して情報を伝達できるのです。人間は経験のみでは、1つの方法論を体得するのにも数十年かかりますが、読書なら他人の経験を借りて、1日でできます。つまり、読書はタイム・ワープの方法なのです。

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本をたくさん読みましょう!
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最後はもちろん一同礼!



人生を商売にたとえてみると、すべて仕入れと出荷から成り立っています。そこで問題となるのは仕入れであり、その有力な仕入先が読書なのです。わたしは自分が読んでよいと思えば、社員のみなさんにもどんどんその本を紹介しています。毎月の社内報でも「仕事に役立つ、社長のおススメ本」というコーナーがあるし、わが社の会員情報誌「ハートライフ」でも本の紹介をしています。みなさん、本をたくさん読んで、心豊かになりましょう!



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年9月17日 佐久間庸和

[私的なこと]講演の後はカラオケ♪

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ブログ「ハートフル・ブックス講演」で紹介したイベントは、おかげさまで超満員、大盛況でした。内容的にもこれまでのわたしの考え方が集約されていたように思います。お世話になった毎日メディアサービスさん、ブックセンタークエスト小倉本店さんに深く感謝いたします。

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講演は大盛況でした



今回のイベントは、サンレー創立50周年記念企画イベントの一環でしたが、わが社にとっても企業理念を示す良い機会となったように思います。9月1日よりブックセンタークエスト小倉本店で「ハートフル・ブックス展示販売会」が開催されています。そこで紹介され、販売されている100点の本は、『論語』や『ネクスト・ソサエティ』をはじめ、わが社のミッションに直結している本ばかりなのです。

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カラオケ館のようす



講演終了後、わたしはスタッフ数人とともに、打ち上げを行いました。
小倉の魚町にある酒房「武蔵」が16時半から開店していたので、ここを訪れました。社長の本郷尚義さんにお会いし、イカとウニの一品を差し入れていただきました。わたしの桜ヶ丘小学校および日新館中学の1年先輩である本郷さんは、わたしが各紙に連載しているコラムを愛読して下さっているそうです。さらに、本郷さんはサンレーの石田恭一執行役員と小学校の同級生であることも判明してビックリ! 本当に、この世は有縁社会ですね。
わたしたちは「武蔵」で日の明るいうちから浴びるほど酒を飲みました。
その後、「カラオケに行こう!」ということになりましたが、まだ18時前なのでどこのカラオケ・スナックも開いていません。そこで魚町の「カラオケ館」を訪れましたが、部屋は綺麗で音響も良く、スタンドマイクまであったので感動しました。

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まつり」を歌いました♪
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祭りのあと」を歌いました♪
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百万本の赤い薔薇」、
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時間よ止まれ」を歌いました♪
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I LOVE YOU,OK」を歌いました♪
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ああ、もう止まらない・・・・・・



ここで、わたしは北島三郎「まつり」、桑田佳祐「祭りのあと」、「百万本の赤い薔薇」、矢沢永吉「時間よ止まれ」、「I LOVE YOU,OK」などを歌いまくりました。
東京の止まり木」こと赤坂見附のカラオケ・スナック「DAN」ならば、おそらくは1位を連発した歌いっぷりではなかったかと自分では思っております。(笑)



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2016年9月18日 佐久間庸和

[こころの一冊]『センス・オブ・ワンダー』

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ブログ「ハートフル・ブックス講演」で紹介したイベントは、おかげさまで大盛況でした。
連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第18回目は、「サンデー新聞」2009年8月22日号に掲載されました。
『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン著 上遠恵子訳(新潮社)を紹介しました。

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サンデー新聞」2009年8月22日号



2009年7月22日には今世紀最長といわれる皆既日食が日本国土で見られました。神秘的な天体ショーを見上げながら、わたしは一冊の本のタイトルをつぶやいていました。今回は、その本をご紹介します。わたしが何度も読み返している大切な本です。


著者のレイチェル・カーソンは、海洋生物学者でもあったアメリカの女流作家です。環境の汚染と破壊の実態を世界にさきがけて告発した『沈黙の春』の著者として知られていますが、人生最後のメッセージとして『センス・オブ・ワンダー』という、すばらしい小著を残しました。美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見張り、人間を超えた存在を認識し、おそれ、驚嘆する感性、すなわち「センス・オブ・ワンダー」を育んで、かつ強めていくことの意義をおだやかに説いた本です。



カーソンは言います。地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることは決してない、と。たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとに出会ったとしても、必ずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たな喜びへ通じる小道を見つけ出すことができる、と。



そして、地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力を保ちつづけることができるとして、彼女は次のように語ります。  
「鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘が隠されています。自然がくりかえすリフレイン―夜の次に朝がきて、冬が去れば春になるという確かさ―のなかには、限りなく私たちを癒してくれる何かがあるのです」



自然にふれるという終わりのない喜びを、今回の皆既日食でも存分に感じることができました。だいたい、大きさがまったく違う太陽と月が完全に重なり合うなんて、まさに奇跡としか表現できません。太陽と月、大地と海、そして驚きに満ちた生命たち・・・・・・センス・オブ・ワンダーさえあれば、世界はいつも輝いています。

センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダー



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2016年9月19日 佐久間庸和


[人生の四季]死を乗り越える映画

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台風16号が九州に接近しているため、激しい雨が降っています。
20日、「サンデー毎日」2016年10月2日号が発売されました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
じつは今月末で連載開始からちょうど1年となり、終了の予定でした。
しかし、非常に好評とのことで連載継続が決定しました。ありがたいことです。
これからも、日本人が幸せになる「こころ」と「かたち」について書いていきます。
第48回目のタイトルは「死を乗り越える映画」です。

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「サンデー毎日」10月2日号



「シン・ゴジラ」や「君の名は。」が大ヒットを記録し、多くの人々が映画館に足を運んでいます。そんな中、最新刊『死を乗り越える映画ガイド』(現代書林)を上梓しました。この本では、死の「おそれ」や死別の「かなしみ」が薄らいでいくような映画を50本選んで紹介しました。



わたしは、映画を含む動画撮影技術が生まれた根源には人間の「不死への憧れ」があると思います。映画と写真という2つのメディアを比較してみましょう。写真は、その瞬間を「封印」するという意味において、一般に「時間を殺す芸術」と呼ばれます。
一方で、動画は「時間を生け捕りにする芸術」であると言えるでしょう。かけがえのない時間をそのまま「保存」するからです。そのことは、わが子の運動会を必死でデジタルビデオカメラで撮影する親たちの姿を見てもよくわかります。



「時間を保存する」ということは「時間を超越する」ことにつながり、「死すべき運命から自由になる」ことに通じるのです。写真が「死」のメディアなら、映画は「不死」のメディアではないだろうか。だからこそ、映画の誕生以来、無数のタイムトラベル映画が作られてきたのでしょう。



古代の宗教儀式は洞窟の中で生まれたという説がありますが、映画館という洞窟の内部において、わたしたちは臨死体験をするように思えます。なぜなら、映画館の中で闇を見るのではなく、わたしたち自身が闇の中からスクリーンに映し出される光を見るからです。闇とは「死」の世界であり、光とは「生」の世界。つまり、闇から光を見るというのは、死者が生者の世界を覗き見るという行為なのです。



つまり、映画館に入るたび、観客は死の世界に足を踏み入れ、臨死体験するわけです。わたし自身、映画館で映画を観るたびに、死ぬのが怖くなくなる感覚を得るのですが、それもそのはず。わたしは、映画館を訪れるたびに死者となっているのでした。異色の映画ガイド、ぜひ一読を!

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「サンデー毎日」10月2日号の表紙



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2016年9月20日 佐久間庸和

[こころの世界遺産]『ギリシャ神話』

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21日は朝から会社の定期健康診断を受けます。
胃集団検診も受けるため、前日は軽めの夕食で、今朝も何も食べていません。
大変お腹が空きました。検診終了後の初の食事となるランチが楽しみです!
さて、「朝日新聞」朝刊に第9回目の「こころの世界遺産」が掲載されました。
今回は、ヨーロッパ人の精神的ルーツといえる『ギリシャ神話』を紹介しました。

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「朝日新聞」9月21日朝刊



人間は神話を必要とする動物です。神話とは宇宙の中に人間を位置づけることではないでしょうか。世界中の民族や国家は自らのアイデンティティーを確立するために神話を持っています。そして、世界中の神話の中でも最も有名なのが『ギリシャ神話』です。ヨーロッパ人の「こころ」は『聖書』と『ギリシャ神話』から出来ていると言ってもよいでしょう。



ギリシャ神話は、古代ギリシャの諸民族によって紀元前15世紀頃に誕生したとされます。古代ギリシャ人はヨーロッパの中でもとりわけ素晴らしい神話を創造しました。そして、神々や英雄や人間や動物についての驚くばかりの物語を指すときに現在用いられている「神話」という呼び名を生み出したのも、古代ギリシャ人です。



その影響力は現代人の心の奥底の無意識にまで及んでいます。神話は架空の物語ではあっても、明らかに真実を描き出しているからです。ローマ人は、ギリシャ神話をそっくり借用し、自分たちのイタリアの神をギリシャの神と同一視することが多かったとされます。ギリシャ神話とローマ神話の融合は進み、紀元前2世紀にはそのプロセスが完了したといいます。 



ギリシャ神話には「オリュンポス十二神」が登場します。主神ゼウスをはじめ、結婚の女神ヘラ、海の神ポセイドン、愛の女神アフロディテ、酒の神ディオニュソス、鍛冶の神へパイストス、戦の神アレス、豊饒の女神デメテル、純血の女神アルテミス、戦の女神アテナ、幸運の神ヘルメス、音楽の神アポロンがその顔ぶれです。小倉にある松柏園ホテルのガーデンには、その等身大像が一同に並んでいます。十二神すべてが等身大で揃うことは日本では初めてとのことで、大きな話題となりました。



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2016年9月21日 佐久間庸和

[こころの一冊]『ゆうきくんの海』

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連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第19回目は、「サンデー新聞」2009年9月19日号に掲載されました。
わたしは、『ゆうきくんの海』山元加津子著(三五館)を紹介しました。

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サンデー新聞」2009年9月19日号



著者は養護学校の名物先生です。その体験を生かした感動的で心あたたまるエッセイをたくさん書いています。本書は、そんなエッセイ集の一冊です。感動エピソードが満載ですが、中でも特に読む者の心を震わせる一篇が書名にもなっている「ゆうきくんの海」です。



養護学校に、ある男子生徒がいました。名前は、ゆうきくん。
彼はいつの頃からかすぐ外へ走り出すようになりました。そんなとき、お母さんは、寝ている赤ちゃんの弟をただひっつかむように抱きあげて、すぐに後を追います。赤ちゃんがおなかをすかせて泣いてもミルクをあげられないし、おむつをずっと替えることもできません。泣き叫ぶ赤ちゃんを抱いていると周囲の人が鬼とでもいうようにお母さんのことを見ます。



弟が1歳半になったとき、ゆうきくんが荒れ狂う海に入ったことがありました。
お母さんは、幼い弟を浜辺に置き、ゆうきくんの後を追い海に入っていきました。お母さんを追おうとする弟を、たった1歳半のその子の頬をひっぱたいて「ついてくるな!」と叱りつけ、泣き叫ぶ子を追いてゆうき君を追いました。



朝も、ゆうき君をスクールバスに乗せるのはとても大変です。
彼はすぐ走り出して、どこかに行ってしまうのです。仕方なく後から自分の車で学校まで送ると、「他のお母さん方が迷惑します」と先生から注意を受けます。



かわいそうなお母さん。そのお母さんが、交通事故で亡くなりました。
ゆうきくんは母親の死を理解できず、いつしか海へと向かいます。彼を追いかけた著者は、ゆうきくんの信じられない姿をそこに見ます。いつも動いているか、ただブツブツつぶやくだけで表情を変えることができなかったゆうきくんが、涙を流して泣いていたのです。



「海に来ようとしていたんだね。お母さんに会いに来たんだね。お母さんを探していたんだね」
著者は、泣いているゆうきくんを泣きながら抱きしめました。
障害を持った子どもを育てることの悲しみ、苦しみ、それでもわが子を守らなければならない親の責任と覚悟。それらが胸に迫ってきます。

ゆうきくんの海

ゆうきくんの海



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2016年9月22日 佐久間庸和

[業界だより]西日本ブロック会議

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23日、わたしは山口県山口市の湯田温泉に向かいました。ここにある「湯田温泉ユウベルホテル松政」で、全国冠婚葬祭互助会連盟(全互連)の西日本ブロック会議が開催されるのです。サンレーの東孝則常務、山下格執行役員冠婚本部長も一緒で、山下本部長の運転する車で現地に向かいました。昼食は、美東SAで名物の瓦そばを食べました。

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昼食は美東SAで瓦そばを・・・
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湯田温泉ユウベルホテル松政の雄姿
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湯田温泉ユウベルホテル松政の前で
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歓迎の看板がありました



会議は14時にスタートしました。
全互連は、冠婚葬祭互助会の保守本流です。冠婚葬祭互助会とは、その名通りに「相互扶助」をコンセプトとした会員制組織です。終戦直後の1948年に、西村熊彦という方の手によって、日本最初の互助会である「横須賀冠婚葬祭互助会」が横須賀市で生まれました。そして、横須賀から名古屋へ、さらには静岡へと、全国に広まっていきました。いわゆる「平安閣グループ」と言われている互助会集団が全互連なのです。

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挨拶する荒木ブロック長
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会長挨拶をしました
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西日本ブロック会議のようす



会議は14時から開始されました。議事は西日本ブロック長である(株)有明冠婚葬祭互助会の荒木社長によって進行されました。冒頭、わたしが会長挨拶をしました。わたしはまず熊本地震の被災互助会の方々に対して心からのお見舞いを述べました。それから、「全互連は冠婚葬祭互助会の保守本流です。儀式は『人の道』です。10年後には、今ある約半数の仕事が消えると言われていますが、仕事がなくなるのは、その仕事の価値が大きく下がるからです。そして、その原因としては3つあります。(1)供給過剰、(2)技術革新、(3)消費者の行動の変化です。しかし、冠婚葬祭業は絶対に消えません。なぜなら、儀式を行うことは人間の本能に根ざしているからです」と言いました。

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懇親会の冒頭、挨拶をしました
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カンパ〜イ!



ブロック会議は3時間にわたって活発な意見が飛び交い、大いに盛り上がりました。その後は懇親会が開催されました。荒木ブロック長による乾杯の音頭で、宴が始まりました。仲間のみなさんとお酒を飲みながら、和気あいあいとした楽しい懇親会となりました。最後は、ユウベルの上田社長による中締めでお開きとなりました。

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二次会のようす
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嫌々ながら、わたしも歌いました♪



その後、ナイトラウンジ松政に移動して、二次会。わたしはカラオケが大嫌いなのですが、みなさんのリクエストで嫌々ながら、北島三郎「まつり」を歌いました♪ すると、長女と同い年のコンパニオン嬢が「演歌しか歌われないんですか〜?」と言うものですから、ついつい桑田佳祐の「百万本の赤い薔薇」も歌ってしまいました♪(苦笑)
夜が更けるまで、わたしたちは業界の今後の方向性、互助会の在り方などについて熱い議論を交わしました。わたしのホームグラウンドである西日本ブロックの仲間たちと大いに語らい、有意義かつ楽しい夜になりました。



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2016年9月23日 佐久間庸和

[旅の思い出]湯田温泉の旅

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23日、わたしは山口県山口市の湯田温泉に向かいました。
湯田温泉ユウベルホテル松政」で、全国冠婚葬祭互助会連盟(全互連)の西日本ブロック会議が開催されたのです。サンレーの東孝則常務、山下格執行役員冠婚本部長も一緒でした。

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東常務とともに井上馨像の前に立つ
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山下本部長とともに井上馨像の前に立つ



会議前に、ホテルの近くにある井上公園に行ってみました。
湯田温泉中心部のこの地は、明治の元勲「井上馨」の生家があった場所で、公園内には彼の銅像があります。「長州ファイブ」の1人として名高い井上馨は、天保6年(1836年)1月16日に生まれ、大正4年(1915年)9月11日に逝去しました。

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会議の冒頭、会長挨拶をしました
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懇親会の冒頭でも、挨拶をしました



それからホテルに戻って、西日本ブロック会議が14時から開始されました。
ブロック会議は3時間にわたって活発な意見が飛び交い、大いに盛り上がりました。その後は懇親会が開催されました。業界の仲間たちとお酒を飲みながら、和気あいあいとした楽しい懇親会となりました。二次会はカラオケ大会となりました。

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中原中也記念館の前で
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「太宰治と中原中也」展が開催されていました



24日の朝、食事を済ませると、ホテルのすぐ近くに中原中也記念館ある中原中也記念館を訪れました。近代詩人の中原中也は、明治40年(1907年)4月29日、山口市湯田温泉に生まれました。30年の短い生涯を詩に捧げましたが、生前は充分な評価を得ることのないまま、志半ばにして異郷の地で没しました。「太宰治と中原中也」展が開催されていました。

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維新百年記念公園のブロンズ彫刻「子供の四季」
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社長と常務は一心同体! 50周年まで、あと55日! GO!GO!



それから、わたしたちは維新百年記念公園に向かいました。
ここは建設省が全国で10箇所を指定した「明治百年記念森林公園」の1つですが、「子供の四季」という素晴らしいブロンズ像がありました。これは、HITOSHI ITOUが昭和47年(1972年)に製作した彫刻で、二人の少女が互いに手をあげ、激しくまた軽やかに舞い、躍動美の中に子供の夢と希望があふれています。

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これが孔子杏壇講学像だ!!
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兄弟子とともに孔子先生の話を拝聴する
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同志とともに孔子先生の話を拝聴する



維新百年記念公園の目玉は、なんといっても「孔子杏壇講学像」、すなわち「孔子と弟子たちの像」です。この孔子と弟子たちの像は、山口県と山東省の友好協定締結25周年を記念して、平成19年(2007年)11月に中国の山東省から寄贈されました。孔子には、72賢人をはじめ3000人の弟子がいたと伝えられています。維新百年記念公園の像は、孔子が杏壇で5人の弟子に教えを説いています。像は、向かって左から冉求、子路、顔回、孔子、曾参、子貢の順に配置されています。銅像はすべて、まばゆい黄金色に輝いています。

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冠婚の心は「礼」にきわまる!
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葬祭の心は「礼」にきわまる!



いま、わたしは小中学生向けの『はじめての論語』(仮題、三冬社)という本を書いているところなので、非常に感動しました。わたしが、人類史上で最も孔子先生を尊敬していること、もちろん知っていますよね。それにしても、なんという素晴らしい朝でしょう!
嗚呼、朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり!
ということで、山口の湯田温泉は良い場所でした。
それぞれの訪問場所について詳しく知りたい方は、ブログ「井上公園」ブログ「中原中也記念館」ブログ「維新百年記念公園」をお読み下さい。



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2016年9月24日 佐久間庸和

[お知らせ]和食とJAZZの夜会

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もう9月も残りわずか、すっかり秋ですね!
「料理といえば松柏園」の松柏園ホテルからのお知らせです。
10月3日(月)、「和食とJAZZの夜会」を開催いたします。

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松柏園ホテル 四季を味わう日本料理の会
「和食とJAZZの夜会〜月を愛でる“Standard”な夜〜」
【日 時】:2016年10月3日(月)
【受 付】:18:00〜
【開 演】:18:30〜
【会 場】:松柏園ホテル グランフローラ
【金 額】:お一人様 10,000円(税サ込) 
※創作和会席・フリードリンク
※予約制



秋の月夜のもとで楽しむ、
季節の素材をふんだんに取り入れた、
これぞ“納得”の「和食」。
ジャズの音色とともに酔いしれるひととき・・・



<JAZZ>
◇サックス/田部 俊彦
1954年北九州市小倉出身。1981年、自己グループ「なしか」結成。ヤマハ・エルモーション九州大会グランプリ、及び、ライトミュージックコンテスト全国大会優秀賞受賞。1993年、スティービー・ワンダーと共演。1998年、初リーダーアルバム「In A Mist」を岩崎大輔(ピアノ)とのデュオでリリース。2004年、ケイコ・リー、吉田次郎(ギター)等、2005年、村田陽一(トロンボーン)らと共演。「第19回国民文化祭のおがたジャズフェスタ」(2004年)では福岡を代表するプレイヤーと共に“とびうめオールスターズ”を結成。九州を代表するテナーサックス奏者として活躍中。
◇ピアノ/渡辺 大樹
9歳よりクラシックピアノを始める。2006年、北九州市立大学入学と同時にジャズ研に入部。ビル・エバンスに影響を受け、独自の演奏スタイルを展開。北九州を中心に、精力的に演奏活動を行っている。



<和食>
◇総料理長/宮脇 利夫
伝統を守りながらも、創造することを楽しんでいたい・・・20年以上続く、宮脇のライフワーク「四季を味わう日本料理の会」には日本全国から延べ2万人ものファンが集ってきた。「料理といえば松柏園ホテル」といわれる“伝統の美食”を今に紡ぐ。ホテル総料理長。



◇和食料理長/三澤 建治
総料理長・宮脇利夫から引き継がれる“伝統の美食”に新たな息吹をもたらす新和食料理長。四季折々の旬の素材と対話しながら、素直にその旨みを表現すること・・・幅広い年齢のファンから愛される創作和食に定評がある。“美しい出汁”作りにはテレビ取材なども多数。

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わたしたちがご案内いたします!



<ご予約・お問合せ>
松柏園ホテル
北九州市小倉北区上富野4−1−25
TEL:093−511−2228
ホームページはこちら
http://www.shohakuen.com



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2016年9月25日 佐久間庸和

[会社だより]葬儀は永遠のセレモニーだ!

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26日の夕方、客員教授を務めている九州国際大学で「孔子研究」の講義を行います。
サンレーグループ報「Ray!」9月号が発行されました。
リアルタイムで、わたしの最新メッセージをお伝えいたします。
タイトルは、「島田裕巳氏との対談で悟る 葬儀は永遠のセレモニーだ!」です。

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「Ray!」2016年9月号



●島田裕巳氏との対談
ついに、宗教学者の島田裕巳氏と対談しました。島田氏との共著『葬式に迷う日本人』(三五館)の巻末企画です。これまで往復書簡の形で、「葬儀」をテーマに何通か手紙のやりとりをしてから最後に対談したのです。かつて、わたしは島田氏の『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)というベストセラーに対し、『葬式は必要!』(双葉新書)を書きました。それから5年後、再び島田氏の著書『0葬』に対抗して『永遠葬』を執筆しました。
島田氏は、葬式無用論の代表的論者として有名ですが、わたしは葬式必要論者の代表のようにみられることが多いです。そんな2人が共著を出すということに驚く人も多いようです。たしかにわたしたちは、これまで「宿敵」のように言われてきました。「葬儀」に対する考え方は違いますが、わたしは島田氏を才能豊かな文筆家と思っています。



●ドスの代りに『唯葬論』(三五館)もちろん意見が違うからといって、いがみ合う必要などまったくありません。意見の違う相手を人間として尊重した上で、どうすれば現代の日本における「葬儀」をもっと良くできるかを考え、そのアップデートの方法について議論することが大切だと思っています。対談は六本木ヒルズの49階にある「ヒルズ・アカデミー」で行われました。当日、宿泊していた赤坂見附のホテルからタクシーで六本木に向かったのですが、その1週間前、ぎっくり腰になってしまったわたしは、腰にコルセットを強く巻きました。まるで、往年の東映任侠映画で高倉健演じる主人公が殴り込みをする前に主人公が腹にサラシを巻くような感じでしたね。健さんは、サラシの中にドスを入れて殴り込むわけですが・・・。わたしにとってのドスとは、『唯葬論』(三五館)かもしれません。本が厚すぎてコルセットの中には入れられませんでしたが・・・・・・。



●理想的な議論が実現
葬儀をめぐるさまざまなテーマについて、島田氏とわたしは数時間にわたって縦横無尽に語り合いました。島田氏とは意見の一致も多々あり、まことに有意義な時間を過ごすことができました。弁証法のごとく、「正」と「反」がぶつかって「合」が生まれたような気がします。それも非常に密度の濃いハイレベルな「合」です。
最近、原発や安保の問題にしろ、意見の違う者同士が対話しても相手の話を聞かずに一方的に自説を押し付けるだけのケースが目立ちます。ひどい場合は、相手に話をさせないように言論封殺するケースもあります。そんな大人たちの姿を子どもたちが見たら、どう思うでしょうか。
間違いなく、彼らの未来に悪影響しか与えないはずです。わたしたちは、お互いに相手の話をきちんと傾聴し、自分の考えもしっかりと述べ合いました。当事者のわたしが言うのも何ですが、理想的な議論が実現したのではないかと思います。



●仏式葬儀のアップデート
けっして馴れ合いではなく、ときには火花を散らしながら、ある目的地に向かっていく・・・・・・。今後の日本人の葬送儀礼について、じつに意義深い対談となったように思います。島田氏から「もちろん、葬式は必要ですよ」「結婚式はもっと必要ですよ」といったニュアンスの言葉も聞くことができて、大満足です。対談を終えて、わたしは「葬儀は人類の存在基盤である」という持論が間違っていないことを再確認しました。
日本人の葬儀の9割以上は仏式葬儀です。これが一種の制度疲労を起こしています。よく「葬式仏教」とか「先祖供養仏教」とか言われますが、これまでずっと日本仏教は日本人、それも一般庶民の宗教的欲求を満たしてきたことを忘れてはなりません。その宗教的欲求とは、自身の「死後の安心」であり、先祖をはじめとした「死者の供養」に尽きるでしょう。「葬式仏教」は、一種のグリーフケアにおける文化装置だったのです。



●葬儀は永遠のセレモニー
わたしは、日本人にとって葬儀は絶対に必要なものであると確信しています。
人が亡くなったら、必ず葬儀をあげなければなりません。これは間違いなく、人類普遍の「人の道」です。けっして立派な葬儀である必要はありません。大切なのは、死者を悼み、送るという「こころ」であり、葬儀という「かたち」です。
日本仏教の本質は「グリーフケア仏教」なのです。今後、冠婚葬祭互助会や葬儀社がグリーフケア・サポートの力をつければ、もしかすると「葬儀の場面から宗教なんていらない」ということにもなりかねません。しかし一方で、日本の宗教の強みは葬儀にあるとも思います。
「成仏」というのは有限の存在である「ヒト」を「ホトケ」という無限の存在に転化させるシステムではないでしょうか。ホトケになれば、永遠に生き続けることができます。仏式葬儀には、ヒトを永遠の存在に転化させる機能があるのです。
今後、葬儀の形もさまざまな形に変わっていくでしょうが、原点、すなわち「初期設定」を再確認した上で、時代に合わせた改善、いわば「アップデート」、さらには「アップグレード」を心掛ける努力が必要なのは言うまでもありません。
「制度疲労」を迎えたのなら、「アップグレード」を行なえばいいのです。
これからも、日本人の葬儀のアップデートに取り組んでいきましょう!


考への違ふ者とて礼示し
           対話したれば光見えたり  庸軒



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2016年9月26日 佐久間庸和


[行事と講演]九国大の孔子講義

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天下布礼」に休みなし! わたしは、九州国際大学(九国大、KIU)の客員教授として「教養特殊講義」を担当しているのですが、その講義が26日の16時20分から行われました。

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九州国際大学のキャンパスで
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野村副学長からプロフィールを紹介していただきました



この日は、学年を超えた受講希望者を対象に「孔子からのメッセージ」と題する講義を行いました。なかなか面構えの良い学生さんたちが受講してくれました。
冒頭、野村政彦副学長によるプロフィール紹介がありました。
過分なご紹介を受けて恐縮しつつ、わたしは講義を開始しました。

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みなさん、はじめまして!
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「世界の四大聖人」について



わたしは、パワーポイントを使って講演しました。
まず、孔子の人物紹介や世界史的位置づけから説明しました。
孔子は、紀元前551年に中国の山東省で生まれました。
ブッダとほぼ同時期で、ソクラテスよりは八十数年早い誕生でした。
孔子、ブッダ、ソクラテスにイエスを加えて、世界の「四大聖人」です。
孔子は学問に励み、政治の道を志しましたが、それなりのポストに就いたのは50歳を過ぎてからでした。試みた行政改革が失敗に終わって、「徳治主義」という自らの政治的理想を実現してくれる君主を求めて、諸国を流浪したのです。
春秋戦国時代の末期であった当時は、古代中国社会の変動期でした。
つねに「天」を意識して生きた孔子は、混乱した社会秩序を回復するために「礼」の必要性を痛感し、個人の社会的道徳としての「仁」が求められると考えました。
多くの弟子を教えた孔子は、74歳で没します。
死後、彼の言行録を弟子たちがまとめたものが『論語』です。
そして、なぜ孔子を学ぶのか、その理由を説明しました。

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学生さんたちの熱気がムンムンでした
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孔子を学ぶ理由



それから現代日本に話題を移し、「無縁社会」の話をしました。年間に3万2000人が無縁死し、3万人が自殺する社会に日本がなってしまった大きな原因は、血縁と地縁が弱まったことです。そして、その結果、あらゆる人間関係が希薄化しました。
わたしたちが生きる社会において、最大のキーワードは「人間関係」だと思います。
社会とは、つまるところ人間の集まりです。そこでは「人間」よりも「人間関係」が重要な問題になってきます。そもそも「人間」という字が、人は一人では生きてゆけない存在だということを示しています。人と人との間にあるから「人間」なのです。
だからこそ、人間関係の問題は一生つきまといます。 

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現代日本の問題点
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人間と人間学



わたしは、人類が生んだあらゆる人物の中で孔子をもっとも尊敬しています。
孔子こそは、人間が社会の中でどう生きるかを考え抜いた最大の「人間通」であると確信しています。その孔子が開いた儒教とは、ある意味で壮大な「人間関係学」です。

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五倫五常について
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孔子からのメッセージ



孔子は「仁」「義」「礼」「智」といった人間の心にまつわるコンセプト群の偉大な編集者でした。彼の言行録である『論語』は千数百年にわたって、わたしたちの先祖に読みつがれてきました。意識するしないにかかわらず、これほど日本人の心に大きな影響を与えてきた書物は存在しません。特に江戸時代になって徳川幕府が儒学を奨励するようになると、教養の中心となりました。そうして儒学は、武士階級のみならず、庶民の間にも普及したのですそして江戸時代の日本において、『論語』で孔子が述べた思想をエンターテインメントとして見事に表現した小説が誕生しました。滝沢馬琴が書いた『南総里見八犬伝』です。江戸の大ベストセラーになりました。その中に登場する八犬士が持っていた玉には、それぞれ「仁」「義」「礼」「智」「忠」「信」「孝」「悌」の文字が浮かび上がりました。この8つの文字こそ、孔子が儒教思想のエッセンスとしてまとめたコンセプト群であり、わたしたち日本人が最も大切にした「人の道」のキーワードでした。

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「仁」について語りました
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「礼」について語りました
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「智」について語りました
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「信」とは何かを具体的に説明



わたしは、「仁」「義」「礼」「智」「忠」「信」「孝」「悌」についての話をしました。
「仁」の項目では、結局は「思いやり」の心が最も大切であると言いました。
「礼」の項目では、孔子は高貴な人にだけでなく、障害者や高齢者などをはじめ、あらゆる人に礼を尽くしたことを述べました。そして、「礼」とは「人間尊重」であると訴えました。
「智」の項目では、善悪の区別を知ることが重要であると訴えました。
「信」の項目では、「信がなければ人は動かない」と述べました。

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学生さんから質問を受けました
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質問には真摯にお答えしました



講義の後は、質疑応答です。最前列に座っていた学生さんから「8つのメッセージの中で現代日本人に最も欠けているものは何ですか?」と質問され、わたしは「すべてが欠けているが、あえて1つ挙げるとすれば、礼でしょうね」と答え、今の日本人がいかに他人を尊重しないかについて語りました。また、「孔子の教えが届いていないことによって、現代日本にどのような弊害が生まれているか?」という質問も受けました。わたしは「孔子は敬老思想を説いた。それを日本の徳川家康が生かして、江戸幕府の長期政権下に成功した。高齢者を敬う社会は安定し、長続きします。しかし、今の高齢者は『下流老人』とか『老人犯罪』といった言葉に代表されるように必ずしも幸福ではありません。そこには敬老思想の不在が一因としてあるように思う」と答えました。他にも質問がありましたが、わたしは、それらの問いのひとつひとつに真摯に答えさせていただきました。

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やはりLIVEは最高です!



今日の講義でも、学生さんは真剣そのものでした。
終了すると、教室から盛大な拍手が巻き起こって、感激しました。今日の講義が、彼らがこれから生きるうえで何かのヒントになれば嬉しいです。久しぶりに教壇に立ちましたが、いいものですね。本やコラムやブログを書くのもいいですが、やはりLIVEは最高です。どうか、孔子からのメッセージが学生さんたちの人生を豊かにしてくれますように・・・・・・

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同級生から送られたホワイトコーンを持って・・・



講義の終了後、わたしは小倉まで出て、鍛冶町の日本料理店で食事をしました。
この日の講義の内容や学生さんたちの熱気を思い出しながらお酒を飲みましたが、途中でお店にクール宅急便が届きました。その送り主を聞いて、ビックリ! わたしの中学の同級生である大手スーパーHのK社長でした。K社長は北海道からホワイトスイートコーンを送ってきました。お店の大将が生のまま食べさせてくれましたが、その甘いことといったら! まるでコーンというよりもフルーツのようでした。思わぬところで同級生から送られたホワイトスイートコーンを口にすることになり、わたしは「やっぱり、この世は有縁社会だなあ」としみじみと思いました。



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2016年9月26日 佐久間庸和

[人生の四季]「風と共に去りぬ」の思い出

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27日、「サンデー毎日」2016年10月9日号が発売されました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
じつは今月末で連載開始からちょうど1年となり、終了の予定でした。
しかし、非常に好評とのことで連載継続が決定しました。ありがたいことです。
これからも、日本人が幸せになる「こころ」と「かたち」について書いていきます。
本当は最終回のはずだった第49回目のタイトルは「『風と共に去りぬ』の思い出」です。

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「サンデー毎日」10月9日号



わたしの最新刊『死を乗り越える映画ガイド』(現代書林)が刊行されました。帯には、「『風と共に去りぬ』から『アナと雪の女王』まで」というキャッチコピーが躍っています。
じつは、わたしが初めて観た長編の洋画が「風と共に去りぬ」なのです。たしか小学3年生ぐらいのとき、テレビの「水曜ロードショー」で観ました。とても新鮮でしたが、まず思ったのが「よく人が死ぬなあ」ということでした。



南北戦争で多くの兵士が死に、スカーレットの最初の夫が死に、2人目の夫も死に、最愛の父親も死に、親友のメラニーも死にます。特に印象的だったのが、スカーレットとレットとの間に生まれた娘ボニーが落馬事故で死んだことでした。わたしは「映画というのは、こんな小さな女の子まで死なせるのか」と呆然としたことを記憶しています。このように、わたしは「風と共に去りぬ」によって、「人間とは死ぬものだ」という真実を知ったのです。



主役のスカーレット・オハラを演じたヴィヴィアン・リーの美しさに子ども心に一目惚れしたわたしは、「将来、この人に似た女性と結婚したい」と思いました。ヴィヴィアン・リーの巨大ポスターをパネルにして、自分の勉強部屋に飾ったりしました。



「水曜ロードショー」では、ヴィヴィアン・リーの吹き替えを栗原小巻さんが担当しましたが、ラストシーンの「明日に希望を託して」というセリフが子ども心に深く残りました。
原作では“Tomorrow is another day”というセリフですが、訳書では「明日は明日の風が吹く」と訳していました。それをテレビでは「明日に希望を託して」というセリフに変えて、栗原さんが力強く言い放ったのです。わたしは非常に感動し、わが座右の銘となりました。



先日、「風と共に去りぬ」をリアルタイムで上映した小倉昭和館の77周年祝賀会で、栗原小巻さんにお会いしました。わたしは、栗原さんに少年時代の感動のお礼を申し上げました。栗原さんは、とても喜んで下さいました。

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「サンデー毎日」10月9日号の表紙



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2016年9月27日 佐久間庸和

[会社だより]心をひとつに!

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サンレー創立50周年まで「あと52日」となる9月27日、サンレー本社の会議室でグループ役員会が開催されました。ブログ「50周年新体制発足!」で書いたように、わたしが社長に就任した2001年10月1日以来の大規模な体制改革が発表されました。
いわば「50周年新体制」とでも呼ぶべきでしょうか。

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懇親会でカンパイ!
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最後は「末広がりの五本締め」で



9月1日、常務取締役 北九州本部長[兼]大分事業部担当[兼]グループ紫雲閣推進本部長となる東孝則常務に辞令を交付しました。その他、小久保達美(取締役北陸本部長[兼]マリエールオークパイン金沢総支配人)、祐徳秀信(取締役 紫雲閣事業部部長[兼]大分事業部担当)、玉中秀基(取締役 営業推進部部長)といった役員人事が発表されたのをはじめ、大幅な人事発令が行われました。27日は、「50周年新体制」発足以来初の役員会でした。
役員会終了後は松柏園ホテルに場所を移して、懇親会が行われました。高橋相談役の乾杯の音頭で開宴し、無礼講で大いに盛り上がりました。懇親会の最後は、東常務がサンレー・オリジナルの「末広がりの五本締め」で締めました。わが社のオリジナル文化は色々とありますが、この「末広がりの五本締め」もそのひとつです。これをやると、みんなの心が本当にひとつになるような気がします。やはり、カタチにはチカラがあります!

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これがサンレー流コンパだ!!(昨夜の二次会)



懇親会の終了後は、松柏園のラウンジ「万朶」で二次会が開かれました。
ブログ『稲盛流コンパ』では組織の団結を実現するコンパについて紹介しました。
経営トップも管理職も若手社員もすべて胸襟を開いて飲んで語り合うコンパには、人間関係を良くして、業績を向上させる力があります。まさに、理念とコンパは経営の両輪ですね。
じつは、わが社には50年来のコンパの伝統があります。
そして、今夜のサンレー流コンパも大いに盛り上がりました。
やはり、理念と志をともにする「同志」とのコンパは最高です!
お互いに酒を酌み交わし、心がひとつになりました。
この50周年新体制で、サンレーグループはさらに飛躍発展します!



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2016年9月28日 佐久間庸和

[行事と講演]西日本新聞社会長・社長就任披露パーティー

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28日、ホテルオークラ福岡で開かれた「西日本新聞会長・社長就任披露パーティー」に参加しました。朝から雨で、サンレー執行役員で企画開発部の石田恭一部長とともに、JR小倉駅から新幹線のぞみでJR博多駅へ。博多駅から外に出ると、激しく雨が降っていました。

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JR博多駅前は大雨でした
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ホテルオークラ福岡の前で



わたしたちは、タクシーでホテルオークラ福岡へ向かいました。
まずはクロークに荷物を預けましたが、石田部長が大きな声で「社長、整理札のナンバーが30番です! サンレーです!!」と歓声を上げました。わたしは内心、「それが、どうした?」と少しだけ思いましたが、感動に浸っている石田執行役員にそんなことは言えず、「それは、すごい! 縁起がいいね!」と言いました。

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クロークの札が「30番」でした
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パーティー会場へと向かう



金屏風の前に立たれた川崎隆生会長、柴田建哉社長に御挨拶をしてからパーティー会場に入ると、多くの人で溢れ返っていました。最初に、オーストラリア総領事館のトム・イェイツ総領事にお会いし、名刺交換しました。わたしが「ナイス・トゥ・ミー・チュー。アイ・ラブ・オーストラリア!」と英語で言うと、「ありがとうございます。オーストラリアには行かれたことがありますか?」と流暢な日本語で返されたので、ガクッとなりました。わたしはトム・イェイツという総領事のお名前から、2011年にロックの殿堂入りを果たしたアメリカのシンガーソングライターであるトム・ウェイツを連想しました。

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オーストラリアのトム・イェイツ総領事と
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エントリー・サービス・プロモーションの新井社長と



その他にも、さまざまな方々にお会いしました。
小倉ロータリークラブのメンバーをはじめとした北九州のみなさんにも会いましたが、エントリー・サービス・プロモーションの新井恵美子社長に久々に再会したのが、なつかしかったです。新井社長とは何度も経済団体の海外視察などでご一緒しています。

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川崎会長・柴田社長が紹介されました



12時になって、披露パーティーが開始されました。
川崎会長、柴田社長が登壇して司会者から紹介を受け、まずは川崎会長が挨拶をされました。川崎会長は「8年間、社長を務めました。今は、良き後継者を見つけることができて、ほっとしています」と述べられました。わたしは今度の10月で社長就任から15年目となりますが、いつか「良き後継者が見つかりました」と挨拶する日が来るのかななどと考えました。

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挨拶する川崎会長
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挨拶する柴田社長



それから、新しく社長に就任された柴田社長が以下のような挨拶をされました。
「本日はお忙しい中、ご出席いただき誠にありがとうございます。就任して3ヵ月がたちました。この間、実に多くの方から叱咤激励をいただきました。お会いしたことのない読者や海外で暮らす九州出身の方からも手紙やメールが届きました。厳しい批判も、身に余るような期待も寄せられました。多彩な声をいただいて、あらためて痛感したのは、私たちは地域とともにある新聞社だということです。課題を見つけ、解決策を探り、魅力を発信し、楽しいイベントを手掛け・・・。福岡、九州をもっともっと元気にするのが西日本新聞社の役割です。来年は創刊140周年を迎えます。地域に根差して生きていくために新聞社はどうあるべきか。さらに考え、変革していきます。これからも率直な声をお寄せください」
柴田社長が挨拶を終えると、盛大な拍手が起こりました。

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カンパ〜イ!
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パーティーは大盛況でした



その後は乾杯の音頭でパーティーが開幕し、多くの方々との会話の花が咲きました。
柴田社長の挨拶にもありましたが、「新聞冬の時代」と呼ばれています。
しかし、新聞にしかできない情報発信が必ずあるはずです。
1877年(明治10年)に西南戦争の戦況を報道するために創刊されたという西日本新聞さん。わが社も全面協力させていただいている「お悔み欄」をはじめ、これからも地域に根ざした紙面づくりに期待しています。このたびは、誠におめでとうございました!



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2016年9月28日 佐久間庸和

[お知らせ]笹野高史講演会のお知らせ

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11月18日、わがサンレーは、いよいよ創立50周年を迎えます。
それを記念して、本年より「サンレー文化アカデミー」をスタートし、各種の文化事業・文化イベントを展開していくことになりました。ブログ「五木寛之講演会」ブログ「ジュディ・オング講演会」で紹介したイベントに続き、第3回サンレー文化アカデミーを開催いたします。
今回は、10月5日(水)に俳優の笹野高史さんをお招きいたします。

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サンレー50周年記念
第3回サンレー文化アカデミー
笹野高史講演会
講演テーマ「待機晩成〜日本一の脇役が語る人生美学」
【開催日】2016年10月5日(水)
【時 間】18:30〜20:00
     (受付開始17:30)
【会 場】小倉紫雲閣 大ホール
     北九州市小倉北区上富野3−2−8
【定 員】700名  参加無料



参加ご希望の方は、往復ハガキにてお申し込みください。
申込先 〒802−0022 北九州市小倉北区上富野3−2−8
    サンレー文化アカデミー事務局 C係
申込締切 9月9日(金)必着
お申込みの際は、返信はがきの表面に、お申込みされる方の郵便番号、ご住所、お名前をご記入ください。往信はがきの裏面に、参加希望者のお名前・郵便番号・住所・電話番号・生年月日・参加人数(2名まで)・Emailアドレス(お持ちの方)をご記入ください。
当選者には9月20日より返信はがきを発送いたします。
※申し込みが定員を超えた場合は、締切日以降に抽選を行います。
<お問い合わせ>
サンレー文化アカデミー事務局
TEL093−551−9950




笹野さんは、日本映画を代表するバイプレイヤーです。
「男はつらいよ」シリーズや「釣りバカ日誌」シリーズなど数々の作品に出演されていますが、わたしはアカデミー賞外国語映画賞を受賞した名画「おくりびと」での火葬場の職員役が強く印象に残っています。現在は、au三太郎の新キャラ「花咲爺さん」としても大人気の笹野さんに人生を大いに語っていただきます。どうぞご期待ください!



笹野高史(ささのたかし)プロフィール
生年月日:1948年6月22日
出身地:兵庫県
身 長:167cm
特 技:大阪弁



●主なテレビ出演
2008年「交渉人」シリーズ
2009年 大河ドラマ「天地人」
2010年「新参者」
2013年「ドクターX 〜外科医・大門未知子〜」「オリンピックの身代金」
2014年「夜のせんせい」
2015年「オリエント急行殺人事件」「僕らプレイボーイズ 熟年探偵社」
2016年「怪盗山猫」
●主な映画出演
「釣りバカ日誌1〜20」(松竹)
「男はつらいよ」シリーズ 山田洋次監督(松竹)
2005年「パッチギ!」井筒和幸監督(シネカノン)
2006年「寝ずの番」マキノ雅彦監督(角川ヘラルド)
 「武士の一分」山田洋次監督(松竹)
2007年「犯人に告ぐ」瀧本智行監督(ショウゲート)
2008年「おくりびと」滝田洋二郎監督(松竹)
 「次郎長三国志」マキノ雅彦監督(角川映画)
2009年「ディア・ドクター」西川美和監督(エンジンフィルム/アスミック・エース)
2012年「テルマエ・ロマエ」武内英樹監督(東宝)
2014年「ふしぎな岬の物語」成島出監督(東映)
 「グレイトフルデッド」内田英治監督
2015年「陽光桜」高橋玄監督(グランカフェピクチャーズ)
 「海難1890」田中光敏監督(東映)
2016年2月27日「珍遊記」山口雄大監督(東映)
●主な舞台出演
「ミス・サイゴン」(帝国劇場)
「レ・ミゼラブル」(中日劇場)
「上海バンスキング」(シアターコクーン)
「盟・三五大切」(シアターコクーン)
「夏祭浪花鑑」(シアターコクーン)
平成中村座「法界坊」(NY公演)
「桜姫」(シアターコクーン)
「十二夜」(シアターコクーン)
「K.ファウスト」(世田谷パブリックシアター/まつもと市民芸術館 特設会場)
「三婆」(新橋演舞場)
「三人吉三」(シアターコクーン/まつもと市民芸術館)



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2016年9月29日 佐久間庸和

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