連載100回を記念して、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第8回目は、「サンデー新聞」2008年11月11日号に掲載されました。
わたしは、『良寛さんの愛語』自由訳 新井満著(考古堂書店)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2008年11月11日号
「千の風になって」で一大ブームを起こした新井満氏の次のキーワードは「愛語」でした。
愛語とは何か。それは、日本の仏教が生んだ言葉です。曹洞宗の開祖である道元が著した『正法眼蔵』の中に『愛語』は登場します。道元が愛語の重要性を説いてから500年後、若き良寛が『正法眼蔵』を読んで感動しました。そして、自らも愛語を心がける人生を送ります。最晩年に、ふと筆を取った良寛は『愛語』の全文を書き写しました。この書を現代に甦らせたのが、この『良寛さんの愛語』なのです。
良寛は、人々を苦しみから救い幸せにしたいと考えました。そして、さまざまな愛語を大切にしました。たとえば、「お変わりございませんか」。これも立派な愛語です。身体の具合はどうなのか、何か困っていることはないか、何か悩んでいることはないか、などなど、相手のことを気づかっているのです。別れ際には、「ごきげんよう」とか「どうかお大事に・・・」という愛語をかけます。または、「お気をつけて」とか「どうかお達者で・・・」というのも愛語です。
老人には「いかがですか・・・」という愛語をかけるとよいそうです。老いた人というのは孤独なものであり、一言もしゃべらないうちに一日が終わることもあるのです。
しかし、こちらが「いかがですか・・・」という言葉をかければ、相手は何らかの言葉を返してきます。そこから、言葉の交流がはじまり、心の交流が生まれるというのです。すなわち、はなれていた心と心の間に一本の橋がかかるわけですね。
さて、愛語はどこから生まれてくるのでしょうか。それは、「愛心」から生まれてくるといいます。では、愛心とはどこから生まれてくるのか。それは「慈心」から生まれてくるのです。そして、慈心とは「いのちをいつくしむ心」にほかなりません。
愛語とは人間関係を良くする魔法かもしれません。本書を読んで、ぜひ、わたしたちも日々の生活の中で愛語を使いたいものです。
*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。
2016年8月29日 佐久間庸和拝
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29日の北九州は、台風の影響で涼しかったです。
「サンデー毎日」2016年9月11日号が出ました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
じつは来月末で連載開始からちょうど1年となり、終了の予定でした。
しかし、非常に好評とのことで連載継続が決定しました。ありがたいことです。
これからも、日本人が幸せになる「こころ」と「かたち」について書いていきます。
第45回目のタイトルは「五輪は世界最大の『まつり』」です。
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「サンデー毎日」9月11日号
たくさんの感動を残し、リオ五輪が閉幕しました。史上最多の205カ国・地域が参加し、個人資格での出場も含め1万1000人を超える選手が17日間の熱戦を繰り広げました。個人的には男子柔道の全階級メダル獲得、女子バドミントンで金メダルに輝いたタカマツ・ペアの嬉し涙、女子レスリングで銀メダルの吉田沙保里選手の悔し涙が強く心に残りました。
オリンピックは平和の祭典であり、地球規模の祝祭です。
数々のスポーツ競技はもちろん、華々しい開会式と閉会式は言語や宗教の違いを超え、人類すべてにとっての祭りであることを実感させるセレモニーです。
オリンピックが人類の幸福のために、どれほどの寄与をしたかを数字で示すことはできません。ノーベル平和賞受賞者であり、第7回アントワープ大会の陸上銀メダリストでもあるイギリスのフィリップ・ノエル=ベーカーは、オリンピックを「核時代における国際理解のための最善のメディア」であると述べています。
古代ギリシャで生まれたオリンピア祭典は民族統合のメディアとして、利害の反する各ポリスの団結を導きました。現代のオリンピックは世界の諸民族に共通する平和の願いを集約し、共存の可能性を実証しながら発展を続けています。
2020年の東京五輪では、わたしは小笠原家茶道古流による「国際大茶会」の開催を計画しています。古流とは豊前小倉藩に伝わる茶道の流派です。茶道は日本文化の粋であり、茶会ほど平和な「おもてなし」はありません。ぜひ、東京五輪のプレ・イベントとして、国家や民族や宗教を超越した茶会を成功させたいです。
リオ五輪の閉会式では、小池百合子・東京都知事が五輪旗を引き継いだ後、日本大会をPRする映像が上映され、マリオに扮した安倍首相が登場して場を盛り上げました。4年後の東京五輪の開会式では、ぜひ北島三郎さんに「まつり」を歌ってほしいと思います。なぜなら、オリンピックは世界最大の「まつり」だからです。
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「サンデー毎日」9月11日号の表紙
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2016年8月30日 佐久間庸和拝
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September 1, 2016, 8:00 am
2日の朝、福岡空港から小松空港へ向かいます。
3日の朝、サンレー北陸の総合朝礼で社長訓示を行います。
マリエールオークパイン金沢からのお知らせです。
9月のブライダルイベント情報を一挙に公開いたします。日頃のご愛顧に感謝を込めて、マリエールウェディングのすべてがわかる楽しすぎるイベントです!
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◇マリエールオークパイン金沢
9月ブライダルイベント情報
●50周年感謝フェア
〜サンレー50周年記念!月に一度のBIGフェア!!〜
※限定10組(要予約・無料)
【開催日】9月11日(日)
【時 間】9:30〜19:00
【内 容】婚礼料理試食&演出体験【2部制】(11:00〜、15:00〜)
衣裳試着体験(16:00〜17:30)
演出体験
●新作衣裳発表!ドレス試着体験&試食会 〜月イチ限定
※限定10組(要予約・無料)
【開催日】9月18日(日)
【時 間】9:00〜19:00
【内 容】花嫁衣裳試着(10:00〜、12:00〜、14:00〜、16:00〜)
婚礼料理試食・演出体験(11:00〜、15:00〜)
各種相談
●料理試食&相談会 〜大人気☆無料試食付(要予約・無料)
【開催日】9月3日(土)・4日(日)
【時 間】9:30〜19:00
【内 容】料理試食(11:00〜、15:00〜)※限定5組
会場見学、演出体験
●スイーツ試食&会場見学会 〜人気スイーツを試食!(要予約・無料)
【開催日】9月22日(木祝)・25日(日)
【時 間】9:30〜19:00
【内 容】スペシャルスイーツ付き
衣裳試着(日時限定)等
●披露宴直前お下見フェア 〜先輩カップルを参考に!(要予約・無料)
【開催日】9月10日(土)・24日(土)
【時 間】9:30〜19:00
●ダンドリ相談会 〜ご両親との来館もおすすめ!(要予約・無料)
【開催日】9月17日(土)・19日(月祝)
【時 間】9:30〜19:00
●平日限定相談会 〜特典×選べる試食付!(要予約・無料)
【開催日】毎週月曜〜金曜日
【時 間】10:00〜19:00
【内 容】料理試食(前日12:00までのご予約)
デザート試食(前日12:00までのご予約)
館内見学、各種相談
◆50周年記念プラン
サンレーグループ創業50周年記念の、お得すぎる記念プラン♪
40名様 80万円(税込)
【プラン内容】
◎挙式料 ◎婚礼料理(11,000円分) ◎フリードリンク ◎招待状 ◎席次表
◎ケーキカット ◎生ケーキ ◎卓上花(メイン&ゲスト) ◎美容着付
◎ドライアイス演出 ◎シャボン演出 ◎披露宴会場費 ◎音響オペレーター
◎写真1ポーズ(2枚組) ◎テーブルコーデイネート ◎親族控室・美容着付室
◎司会者 ◎引出物 ◎介添料 ◎カラオケ
◆さらに!早期予約で賢くウェディング♪
2017年挙式カップル限定!早期予約で最大110万円OFF
※2017年12月挙式をご予約の場合(早期予約割引98万円+1ヶ月割引12万円=110万円OFF)の割引価格です。
さらに!1・2月挙式のカップルには特典あり!!
※適用条件があります。詳しくはスタッフまでお尋ねください。
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わたしたちがご案内いたします!
≪ご予約・お問い合わせ≫
マリエールオークパイン金沢
石川県金沢市北安江3−1−44
TEL:076−223−3000
ホームページはこちらから
http://marier-oakpine.com
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2016年9月2日 佐久間庸和拝
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September 1, 2016, 8:00 am
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September 2, 2016, 8:00 am
「サンデー新聞」に連載中の「ハートフル・ブックス」第101回で、『幸せになる勇気』岸見一郎・古賀史健著(ダイヤモンド社)を紹介しました。哲人と青年の対話篇形式でアドラー心理学を紹介し、100万部以上を売り上げた前作『嫌われる勇気』の続編です。
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本当は2013年に刊行された『嫌われる勇気』を紹介したかったのですが、機を逸してしまいました。その代りに、今年になって刊行された本書を紹介したいと思います。著者の岸見氏は日本におけるアドラー心理学の第一人者であり、一方の古賀氏はインタビュー原稿を得意とするライターです。
わが国で心理学というとフロイトとユングが有名ですが、世界的にはアドラーを加えて三大巨頭とされています。しかし、アドラー心理学は、堅苦しい学問ではありません。あくまでも人間理解の真理、また到達点として受け入れられています。世界的ベストセラーとして知られるデール・カーネギーの『人を動かす』や『道は開ける』、あるいはスティーブン・コヴィーの『7つの習慣』にはアドラーの思想が色濃く反映されています。
フロイトはトラウマ(心に負った傷)を重要視しましたが、アドラー心理学では、トラウマを明確に否定します。過去の出来事が現在の不幸を引き起こしていると考えるのではなく、人は経験の中から目的にかなうものを見つけ出すというのです。「原因」ではなく「目的」に注目するのがアドラー心理学なのです。
「すべての悩みは人間関係の悩みである」「人はいま、この瞬間から幸せになることができる」「愛される人生ではなく、愛する人生を選べ」「ほんとうに試されるのは、歩み続けることの勇気だ」といった数々のアドラーの言葉が読者に勇気を与えてくれます。
本書の最後では、「あたらしい時代をつくる友人たちへ」として、哲人が青年に対して、「覚えておいてください。われわれに与えられた時間は、有限なものです。そして時間が有限である以上、すべての対人関係は『別れ』を前提に成り立っています。ニヒリズムの言葉ではなく、現実としてわれわれは、別れるために出会うのです」と語ります。
「ええ、たしかに」と言う青年に対し、哲人は「だとすれば、われわれにできることはひとつでしょう。すべての出会いとすべての対人関係において、ただひたすら『最良の別れ』に向けた不断の努力を傾ける。それだけです」と述べます。
わたしは、これを読んで大きな感動を覚えました。そして、最期のセレモニーである葬儀こそは「別れ」を目に見える形にしたものであることに気づきました。すべての人は、愛する人の葬儀を「最良の別れ」の形とすべきでしょう。
なお、連載100回を記念して、以下のイベントが開催されています。
サンデー新聞「ハートフル・ブックス」書籍展示販売会
&「一条真也」記念講演会
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●書籍展示販売会
【期間】2016年9月1日(木)〜30日(金)
【場所】ブックセンタークエスト小倉本店
北九州市小倉北区馬借1−4−7
TEL093−522−3912
【内容】「ハートフル・ブックス」で紹介した書籍内容のパネル展示及び書籍販売
「ハートフル・ブックス」連載100号を記念して、これまでご紹介した書籍を
一同に紹介並びに販売します。みなさまの「こころの1冊」をお探しください。
(※販売の取り扱いが可能な書籍に限りますことをご了承ください)
●「一条真也記念講演会」
【日時】2016年9月17日(土)
受 付 14:00〜
講演会 14:30〜16:00
【場所】TKP小倉シティセンター(ブックセンタークエスト小倉本店隣)
北九州市小倉北区馬借1−3−9
TEL093−522−3080
【内容】テーマ「読書の楽しみ」
ハートフル作家で読書の達人、一条真也による「読書」講演会。
「読書の楽しみ方」「面白く読める本」などについて語っていただきます。
【料金】参加費無料
【講演会応募方法】
(1)イベント名(2)郵便番号(3)住所
(4)氏名(5)年齢(6)電話番号を明記の上、
ハガキ、WEBフォームにてご応募ください。
宛先:〒800−0251 北九州市小倉南区葛原5−3−3
サンデー新聞「一条真也講演会」係
※WEBで参加を希望される方はこちらをクリックして下さい。
※厳正なる抽選の結果、80名様にご案内をお送りさせていただきます。
※当選は発送をもってかえさせていただきます。
応募締切日 8月25日(木)
主催:毎日メディアサービス サンデー新聞事業部
協力:ブックセンタークエスト小倉本店、株式会社サンレー
<お問い合わせ>
毎日メディアサービス サンデー新聞事業部
TEL093−473−2180(平日10:00〜17:00)
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2016年9月3日 佐久間庸和拝
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September 2, 2016, 8:00 am
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September 3, 2016, 8:00 am
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September 3, 2016, 8:00 am
昨夜、金沢から特急サンダーバード、新幹線のぞみを乗り継いで小倉に戻りました。
今日は、小倉から新幹線のぞみで東京に向かいました。本当なら、5日にスターフライヤーで東京に飛ぶ予定でしたが、台風12号の影響で新幹線で前日入りとなったのです。
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JR小倉駅のホームにて
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のぞみ車内にて・・・
連日の新幹線での長距離移動は疲れますが、5日は早くから予定が詰まっているので仕方ありません。のぞみ車内では、コーヒーを飲みながら、『戦後SFマンガ史』米沢嘉博著(ちくま文庫)、『渡部昇一一日一言』渡部昇一著(致知出版社)などを読みました。
新幹線の中はトンネルに入るたびに暗くなるので、じつはあまり読書に適していません。
特に中国地方は山が多くて、もうトンネルだらけです!
飛行機のほうが読書空間にはずっと向いていますね。
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のぞみ車内で読書をしました
東京駅には18時過ぎに着きました。タクシー乗り場に長蛇の列ができていましたが、辛抱強く並んで、赤坂見附のホテルに向かいました。夜は互助会関係者と夕食を取りながら、打ち合わせをしました。明日は打ち合わせラッシュです。
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JR東京駅に到着しました(あー、ちかれたびー!)
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2016年9月4日 佐久間庸和拝
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September 4, 2016, 8:00 am
4日、小倉から新幹線のぞみで東京に向かいました。
本当は5日にスターフライヤーで東京に飛ぶ予定でしたが、台風12号が九州に上陸するために急遽、新幹線での前日入りとなったのです。連日の新幹線での長旅は疲れます。
さて、サンレーは、「ともいき倶楽部」を主宰しています。
「元気になった」「健康になった」と、おかげさまで大好評です。
次回は、9月8日(木)にイベントを開催いたします。ふるってご参加下さい!
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「笑って長寿!笑って健康!」
ともいき倶楽部
第23回笑いの会
「日本舞踊健康法」
藤間勘利さん初登場!
誘って、笑って、お互いに健康でイキイキ過ごしましょう
【開催日】9月8日(木)
【時 間】10:30〜12:00
【参加費】500円(税込)
【会 場】平成の寺子屋「天道館」
小倉北区上富野3丁目15−12
ともいき(共生)とは・・・・・・
ともいき倶楽部は「人は老いるほど豊かになる」という信条のもと、65歳以上の方がお互いに「正しい養生」で支えあうことを目的に発会いたしました。「ともいき(共生)とは共に助け合い、共に生きること。後期高齢を「光輝高齢」と陽にとらえ、明るく前向きに「ともいき」でお互いの健康寿命を伸ばしていきたいものです。
お問い合わせご予約はこちら
サンレー総合研究所内 ともいき倶楽部事務局
TEL093−551−3187
受付時間/9:30〜17:00(土日祝日を除く)
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2016年9月5日 佐久間庸和拝
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September 5, 2016, 8:00 am
東京に来ています。6日は、全互協の会議に出席します。
「サンデー毎日」2016年9月18日号が出ました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
じつは今月末で連載開始からちょうど1年となり、終了の予定でした。
しかし、非常に好評とのことで連載継続が決定しました。ありがたいことです。
これからも、日本人が幸せになる「こころ」と「かたち」について書いていきます。
第46回目のタイトルは「名画座の喜寿祝い」です。
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「サンデー毎日」9月18日号
「北九州の台所」と呼ばれる小倉の旦過市場の横に映画館があります。
創業77周年の名画座「小倉昭和館」です。「風と共に去りぬ」もリアルタイムで上映したという名門です。かの松本清張が愛したことで知られ、イラストレーター・俳優のリリー・フランキー氏や芥川賞作家の田中慎弥氏なども通いつめたといいます。
かくいうわたしも、この名画座には高校時代から大変お世話になってきました。
2館並んでいて、それぞれ2本立て。現在は、洋画・邦画、そしてヨーロッパ・アジアのミニシアター系作品が上映されています。
この映画館には舞台があります。昭和の初期、片岡千恵蔵、阪東妻三郎、長谷川一夫らの芝居が行われていたのです。時は流れて映画が主流になりましたが情緒はそのまま、設備は近代化されて「小倉昭和館ここにあり」といった存在感を漂わせています。
作家の原田マハ氏の名作『キネマの神様』(文春文庫)には、「イタリアの感動名画 豪華2本立て」として「ニュー・シネマ・パラダイス」と「ライフ・イズ・ビューティフル」を併映するような名画座が登場しますが、小倉昭和館もまさにそんな感じ。
館主の樋口智巳氏は三代目です。物心ついたときから映画をたくさん観て、幼稚園のときには日活の青春映画のセリフを憶えていたといいます。また、映画館のレジで数字を憶え、いくら怒られても何度も映写室に入ったそうです。まるで「ニュー・シネマ・パラダイス」を地で行くような人生ですが、樋口氏は「親・子・孫・ひ孫の四世代に愛される映画館を目指したいと願っています」と述べます。
昨年の夏、わたしは小倉昭和館で生まれて初めてのシネマトークを行いました。「映画で学ぶ人生の修め方」というテーマで、イギリス・イタリア映画「おみおくりの作法」とメキシコ映画「マルタのことづけ」を観ながら、大いに語らせていただいたのです。
先日、小倉昭和館の「喜寿を祝う会」が盛大に開催されました。これからも多くの名画を上映してほしいですね。
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「サンデー毎日」9月18日号の表紙
*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。
2016年9月6日 佐久間庸和拝
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September 6, 2016, 8:00 am
連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第9回目は、「サンデー新聞」2008年12月14日号に掲載されました。
わたしは、『三六九の子育て力』越川禮子著(ポプラ社)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2008年12月14日号
著者の越川禮子先生は、NPO法人江戸しぐさ理事長として、「江戸しぐさ」の素晴らしさを広く紹介されている方です。わが社でも、以前、越川先生をお招きして、いろいろとご指導いただきました。江戸しぐさとは、いったい何か。それは、江戸の商人を中心とした町人たちのあいだで花開いた「思いやり」のかたちです。
出会う人すべてを「仏の化身」と考えていた江戸の人々は、失礼のないしぐさを身につけていました。譲り合いの心を大切にし、自分は一歩引いて相手を立てる。威張りもしなければ、こびることもしない。あくまでも対等な人間同士として、ごく自然に実践していたものが江戸しぐさなのです。しぐさは、ふつうは「仕草」と書きますが、江戸しぐさの場合は「思草」と書きます。「思」は、思いやり。「草」は草花ではなく、行為、行動の意味。つまり、その人の思いやりがそのまま行ないになったものなのです。
江戸では、子どもの躾も思いやりを基本としました。ただし、教えてばかりでは、子どもが自発的に考えないし育ちません。そのため、教育という言葉のかわりに「養育」という言い方を好みました。その根底には、わが子が自分の頭で考え、自分の言葉で話し、1日も早く自立してほしいという親の願いがありました。そして、「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理(ことわり)で末決まる」という言葉に表現される段階的養育を実践しました。
すなわち、3歳までは心を育む。6歳になるまでは手取り足取り口移しで、繰り返し真似をさせる。9歳までには、どんな人にも失礼のないものの言い方で応対できるようにする。12歳では文章を書けるようにし、15歳では物事の理屈をわからせる。
15歳といえば、「学に志す」と『論語』にあります。その後は30歳にして立ち、40歳にして惑わず、50歳にして天命を知る・・・・・・とつながっていくわけです。
大いなる人生の基礎をつくる、まさに江戸の子育ての知恵がつまった一冊です。
*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。
2016年9月7日 佐久間庸和拝
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September 7, 2016, 8:00 am
連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第10回目は、「サンデー新聞」2008年1月20日号に掲載されました。
わたしは、『サンタクロースっているんでしょうか?』ニューヨーク・サン新聞「社説」中村妙子訳(偕成社)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2009年1月20日号
12月といえば、クリスマスですね。そして、クリスマスといえば、なんといっても主役はサンタクロース。そのモデルは、4世紀のトルコに実在していたニコラウスという聖人です。裕福だった彼は、子どもたちにプレゼントを贈る優しい老人だったとか。
ある意味では、サンタクロースは世界最高の有名人といえるのではないでしょうか。地球上の多くの子どもたちがサンタさんからのプレゼントを心待ちにしています。
ところで、みなさんは、お子さんやお孫さんから「サンタさんは、いるの?」と聞かれたことはありませんか? その答えは簡単。サンタクロースはたしかにいます!
そのことを明らかにした本こそ、今回ご紹介する『サンタクロースっているんでしょうか?』です。タイトルは、バージニアという8歳の少女の問いです。この問いに、アメリカの新聞社が社説として真剣に答えました。100年以上前の実話です。
「ニューヨーク・サン」紙の記者だった著者は、少女に対して「見たことがないということは、いないということではないのです」と、やさしく語りかけます。愛、思いやり、まごころ、信頼・・・この世には、目に見えなくても存在する大切なものがたくさんある。逆に本当に大切なものは目に見えないのだと記者は説きます。そして、サンタクロースとは、それらのシンボルだというのです。
現代ほどサンタクロースの存在が求められる時代はありません。今度、お子さんやお孫さんから「サンタさんはいるの?」と聞かれたら、「もちろん、いるよ!」と答えてあげてくださいと、わたしは多くの方々に呼びかけています。
なお、フランスの作家サン=テグジュぺリは『星の王子さま』という物語を書きました。この名作に一貫して流れているテーマは、「本当に大切なものは目に見えない」というものです。ニューヨークに住んでいたこともあるサン=テグジュぺリは、『サンタクロースっているんでしょうか』を読んでいたのではないでしょうか。わたしには、そう思えてなりません。
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2016年9月8日 佐久間庸和拝
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September 8, 2016, 8:00 am
連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第11回目は、「サンデー新聞」2009年2月13日号に掲載されました。
わたしは、『隣人祭り』 アタナーズ・ペリファン&南谷佳子(木楽舎)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2009年2月13日号
「隣人祭り」をご存知ですか。地域の隣人たちが食べ物や飲み物を持ち寄って集い、食事をしながら語り合う食事会です。都会の集合住宅に暮らす人たちが年に一度、顔を合わせるのですが、いまやヨーロッパを中心に29カ国、800万人が参加するそうです。
隣人祭りの発祥の地はフランスです。パリ17区の助役であり、本書の著者の一人でもあるアタナーズ・ペリファン氏が提唱者です。きっかけは、パリのアパートで一人暮らしの女性が孤独死し、1ヵ月後に発見されたことでした。ペリファン氏が駆けつけると、部屋には死後1ヵ月の臭気が満ち、老女の変わり果てた姿がありました。
同じ階に住む住民に話を聞くと、「一度も姿を見かけたことがなかった」と答えたそうです。これに大きなショックを受けたペリファン氏は、「もう少し住民の間に触れ合いがあれば、悲劇は起こらなかったのではないか」と考えました。そして、NPO活動を通じて1999年に隣人祭りを人々に呼びかけたのです。
第1回目の隣人祭りは、悲劇の起こったアパートに住む青年が中庭でパーティーを開催し、多くの住民が参加し、語り合いました。そのとき初めて知り合い自己紹介をした男女が、その後、結婚するという素敵なエピソードも生まれました。
最初の年は約1万人がフランス各地の隣人祭りに参加しましたが、2003年にはヨーロッパ全域に広がり、2008年には約800万人が参加するまでに発展し、同年5月にはついに日本にも上陸し、新宿御苑で開催されました。10月には九州初の隣人祭りが北九州市八幡西区のサンレーグランドホテルで開催、わたしも協力させていただきました。
日本でも孤独死は増え続けています。
特に全国で最も高齢化が進行する北九州市では孤独死の増加が深刻な問題となっています。隣人祭りの重要性は今後も高まる一方なのです。本書を読んだ方々が隣人祭りについての理解を深められ、各地で続々と開催されることを願っています。
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2016年9月9日 佐久間庸和拝
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September 8, 2016, 8:00 am
9日の北九州は素晴らしい快晴です。10時から日本銀行のヒアリングということで、北九州支店の福本智之支店長がサンレー本社を訪ねて下さいました。福本支店長とは小倉ロータリークラブの仲間であり、年齢も近いので親しくさせていただいています。
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日銀北九州支店の福本支店長と
服部守親支店長、宮田慶一支店長に続いて、日銀支店長のヒアリングを受けることになりましたが、地方に本社を置く企業としては大変な名誉です。わたしは、事前に伺っていた質問項目に沿って、説明させていただきました。以下のような内容です。
1.最近の業況について
●わが社の事業概要及び全体的な景況感について
●各部門別(互助会・葬祭部門・ブライダル部門・ホテル部門・介護業等)にみた動向
●先行きの見通し
2.営業戦略について
●今後の売上拡大に向けた具体的な施策及びその効果
(顧客データを使った販促、複数の事業を展開することによるシナジー効果等)
●価格設定スタンス及びその背景
●今後の店舗計画(新規施設の開業や他地域への進出等)
3.今後の設備投資計画
●16年度の設備投資計画
●中長期的な投資戦略及びその背景
4.雇用・賃金について
●人員の過不足感(部門別、職種別等)及び人員確保に向けた施策
●賃金の動向(所定内給与、時間外手当、賞与、パート時給等)
5.賃金調達環境に対する評価
6.金融施策運営等に関する意見、要望
これらの項目の他にも、わたしは互助会の理念、北九州市の未来について語りました。
福本支店長は、わたしの話を真剣な表情で聴いて下さいました。この方は、とても北九州を愛しておられると常々思っていましたが、今日はそれを再確認しました。日銀の北京支店に勤務されており、なんと中国に9年間もおられました。中国の事情に大変明るいので、勉強になりました。また、ハーバード大学にも留学されています。
また、福本支店長は姫路の中高一貫の名門校から京都大学に進学されていますが、わたしと大変親しい姫路の会社経営者の弟さんと中高で同級生だったとのこと。わたしは、その奇遇に驚くとともに、「やはり、この世は有縁社会だなあ!」と痛感しました。
福本支店長、今日はわざわざお越し下さり、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!
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2016年9月9日 佐久間庸和拝
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September 8, 2016, 8:00 am
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September 9, 2016, 8:00 am
連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第12回目は、「サンデー新聞」2009年3月17日号に掲載されました。
わたしは、『悼む人』天童荒太著(文藝春秋)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2009年3月17日号
『悼む人』は「いたむひと」と読みます。「哀悼」や「追悼」の「悼む」です。
第140回直木賞を受賞した小説で、日本全国の死者を「悼む」旅を続ける青年が主人公です。彼は、新聞記事などで知った殺人や事故の現場に出向き、死者が「誰に愛されていたか」「誰を愛していたか」「どんなことをして人に感謝されたか」を尋ね、「悼み」の儀式を行います。
そんな彼を偽善者とする雑誌記者、彼の家族、夫を殺した女性など、さまざまな登場人物との関係が淡々と描かれています。静かな物語ですが、「生とは何か」「死とは何か」、そして「人間とは何か」といった最も根源的な問題が読者につきつけられます。これらは、これまで哲学者たちや宗教者たちによって語られてきました。しかし、著者は文学の力によってこの深遠なテーマに極限まで迫っています。その点は、ベストセラーになった前作『永遠の仔』にも共通しています。
本書を読んで、わたしは非常に驚きました。わたしが常日頃から考え続けていることが、そのまま書かれていたからです。それは、「死者をわすれてはいけない」ということ。
そして、主人公の「悼む」儀式が、各地の名所旧跡で過去の死者たちのために鎮魂の歌詠みを続けるわたしの行いを連想させたからです。
モントリオール国際映画祭でグランプリを受賞し、アカデミー外国語映画賞候補である『おくりびと』を観たときと同じか、それ以上の深い感動をおぼえました。病死、餓死、戦死、孤独死、大往生・・・時のあけぼの以来、これまで、数え切れない多くの人々が死に続けてきました。
わたしたちは常に死者と共に存在しているのです。絶対に、彼らのことを忘れてはなりません。死者を忘れて生者の幸福などありえないと、わたしは心の底から思います。
日本において映画界に『おくりびと』が、文学界に『悼む人』が誕生したことは、大きな事件でした。わたしは、これからも、あらゆる死者を「送る」ことと「悼む」ことの意味と大切さを考え続けてゆきたいと思います。
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2016年9月10日 佐久間庸和拝
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September 10, 2016, 8:00 am
9月11日になりました。あの米国同時多発テロから15年が経ったのですね。
さて、連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第13回目は、「サンデー新聞」2009年4月7日号に掲載されました。
わたしは、『納棺夫日記』青木新門著(文春文庫)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2009年4月7日号
第81回アカデミー賞の外国語映画賞を「おくりびと」が受賞しました。
日本映画初の快挙です。わたしが経営する冠婚葬祭互助会では、前売り券を大量購入し、ほぼ全社員でこの名作を鑑賞しました。「日本人は、いや世界中どこでも同じだが、死を忌み嫌う傾向がある。企画をいただいたときは不安だった。しかし、実際に(映画で扱っている)納棺師の仕事をみて、これはやらなければいけないと感じた」という滝田洋二郎監督の受賞コメントを聞いて、わたしは目頭が熱くなりました。
『納棺夫日記』は、「おくりびと」の原作として知られています。16年前(当時)に本木雅弘さんがこの本に出会って感動し、映画化の構想をあたためていたのです。著者は、富山にある冠婚葬祭互助会の葬祭部門に就職し、遺体を棺に収める「納棺夫」として数多くの故人を送ってきました。ちなみに「納棺夫」とは著者の造語で、現在は「納棺師」と呼ばれています。
死をケガレとしてとらえる周囲の人々からの偏見の目に怒りと悲しみをおぼえながら、著者は淡々と「おくりびと」としての仕事を重ねていきます。そして、こう記します。
「毎日、毎日、死者ばかり見ていると、死者は静かで美しく見えてくる。それに反して、死を恐れ、恐る恐る覗き込む生者たちの醜悪さばかりが気になるようになってきた。驚き、恐れ、悲しみ、憂い、怒り、などが錯綜するどろどろとした生者の視線が、湯灌をしていると背中に感じられるのである。」
まるで宇宙空間から地球をながめた宇宙飛行士のように、著者は視点を移動して「死」を見つめているのです。「生」にだけ立脚して、いくら「死」のことを思いめぐらしても、それは生の延長思考でしかありません。また人が死の世界を語っても、それは推論か仮説でしかありません。納棺という営みを通じたからこそ、「生」に身を置きながらも「死」を理解できたのでしょう。そしてそこからは、「詩」と「哲学」が生まれます。
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2016年9月11日 佐久間庸和拝
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September 11, 2016, 8:00 am
連載100回達成記念に、過去の「ハートフル・ブックス」をご紹介しています。
第14回目は、「サンデー新聞」2009年5月7日号に掲載されました。
『おかあさんのばか』細江英公 写真 古田幸 被写体と詩(窓社)を紹介しました。
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「サンデー新聞」2009年5月7日号
2009年の5月の第2日曜日は「母の日」です。この年は5月10日でしたが、わたしの誕生日とちょうど同じです。46年前(当時)も同日でした。もともと、誕生日も「母の日」も本質は一緒ではないでしょうか。つまり、ともに自分を産んでくれた母親に感謝する日だということです。
そこで今回は、「母」をテーマにした本をご紹介したいと思います。今から45年前も昔、昭和39年に作られた写真集です。被写体は、小学六年生(当時)の吉田幸ちゃんです。
彼女の写真と詩がたくさん収められていますが、その最初の詩は次のような内容です。
「私のおかあさんは/一ヵ月前に/のう出血という/おそろしい病気で死んだ/このごろおかあさんの/夢ばかりみる/さいだんの前にすわって/にらみつけたりする/友だちのおばさんにあうと/おかあさんていいなあと/急に思い出してしまう/おかあさんは病院で/目をあけた時もあった/その時おかあさんは/なみだを流して/ないていた」
そうです。幸ちゃんは、大好きなお母さんを脳出血でなくしたのです。そのため、学校の先生をしているお父さんと中学生のお兄ちゃんとの3人の生活が始まります。家の中でただ一人の女手となった幸ちゃんは、「おかあさんのかわりに/うちの中を/明るくしなくちゃ」と思って、家事をはじめ健気にいろいろと頑張ります。
でも、やはり寂しさ、悲しさを消すことはできません。幼い自分を残して旅立った母親に対して、つい「おかあさんのばか」と言いたくなるのです。わたしは、最初の詩からもう涙腺がゆるんでしまい、本を閉じ終えるまでボロボロと涙を流し続けました。
細江英公による写真もどれも素晴らしく、なつかしい昭和の風景がよみがえってきます。
巻末には、40年後の幸さんの短い手記が添えられていて、「理解ある夫と2人の子供と幸せにくらしています」と書かれています。幼くして母を亡くした幸さんは、自らが母となったのでした。良かった! 本当に良かった! ここで、また涙・・・。
こんなに母親の有難さが身に沁みる本はありません。
「母の日」に、ぜひ親子でお読みください。
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2016年9月12日 佐久間庸和拝
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